空中楼閣組織・秘封活動録【一冊目】

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「漁る？あさ…え？？」

「人聞き悪いよ漁るだなんてー。身元特定しようとしただけじゃんか」

「ふうりちゃん、それも結構アウト」


「え、どういうこと、なんで私の思ってたことそっくりそのまま言葉が…ええ！？」

「よし先駆者ちゃん、いったん落ち着こ」


日本語が成り立ってないよと水色の子に宥められて、問答とも言えない何かをやめて一度息を整える。


「………それで、心を漁らせてもらったって、どういうこと…？」

「そのまんまだよ。証明するために彩羽さんの言葉を引用させてもらったけどね」


私の言葉を引用というと、鞄を漁るみたいなやつ…？

…あっ、鞄の代わりに心を漁るってことか、上手い！



「その通りです、そこの奴と違って賢い人だね」

「待って、そこの奴ってわたしのこと！？」

「それ以外に誰が？」

「むきー！わたしがいつもアホみたいに言うなー！」

「ちょっ、二人とも落ち着いて！？」


次は水色の子を私が宥める。むっすーとしてそっぽを向く素振り。


「……超能力者って普通じゃなくないですか？」

「うん。そりゃね」

「というか、よく考えてみたら、私貴女達のこと何も知らないんですけど…」


そういえば、名前も年も好みのタイプも……

…好みのタイプはいらないか。


「じゃー自己紹介しよう！」


ぱっと手を挙げた水色の子がそう言った。藍色の子もそれに賛成して、成り行きで自己紹介大会が開かれる事となった。

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