BEAUTIFUL KILLER

slight resistance. small jealousy. ページ20

もう一度、眠った。

次はもう、途中で起きないように。









もう一度、目が覚めると朝だった。

心配した二日酔いは、思ったより酷くない。

仕事への影響はなさそうで、少し安心した。





水を飲みにキッチンへ。

隣にレオヒョンがいなかったから多分、此処だ。

...ほら、やっぱり。





LE「おはよう。昨日はよく眠れた?」





「おはようございます。レオヒョン。

　昨日... 迷惑じゃなかったですか?

. 僕、呑み過ぎて...。」



LE「思ったより残ってないね。はい、水。」




そう言って僕に、水を渡したヒョン。




「本当に昨日はすいませんでした。

　...ありがとうございます。頂きます。」





ヒョンは気にしないでいいよと、僕の頭を撫でた。





HB「ヒョン。おはよう。」





そんな時後ろから、ホンビンの声が聞こえた。





HB「Aもおはよう。」





そう言ってホンビンも、僕の頭を撫でた。



　






LEO SIDE

目覚めた時、目の前にAの綺麗な顔があった。

とても綺麗で、思わず触れたくなって

そっと手を伸ばした。





柔らかい頬。視線が揺らいだ。赤い唇。





僕はそっと、その赤くて小さな唇をなぞった。

触るだけ... の筈だったのに

気付いたら重なっていた唇。






大丈夫。まだ皆、眠ってる。

そう自分に言い聞かせて、もう一度唇を重ねた。


　


このままじゃ、もっと君に触れたくなる。

落ち着きを取り戻す為に、部屋を出た。





でも少し経って、Aが起きてきた。

僕はやっとの事で、小さな声を絞り出した。

少し経って、ホンビンも起きてきた。





多分ホンビンは、僕の気持ちを知ってる。

だから、頭を撫でたんだろ? 分かってる。







僕の中に沸き起こる感情。

ホンビン。

ヒョン、おまえにだけは渡したくない。

ごめん。









HONGBIN SIDE

ずっと見ていた、君の寝顔。

一晩中見ていても飽きない。

多分、俺は相当君に惚れてる、






君が寝返りを打つ。

俺の目の前は、君の後頭部と華奢な背中だけ。


　


暫く寝たフリをして、君の背中を見つめてたら

ヒョンが君に





...キスをした。






俺はまた、黙って寝たフリを続けた。

朝が来て、君も起きた。

このまま二人には、出来ない。したくない。






囁かな対抗。俺の小さな嫉妬。





こんなことくらいしか、俺に出来る事なんてなかった。






ヒョンとは、話さないで。俺の胸が、痛むから。

hero→←lie

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す