恋を拾う。 (ページ25)

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「いらっしゃーい！よう来たね！」
「みんなもうおる？」
「おん！さ、こっちやで～」

今日は、照史君のお店で食事会。
みんなを集めてお互いを紹介する予定だったのだけれど。
まさかの事実が発覚した。

「淳太くんー！！」
「おわっ？！ちょっ、いきなり抱きつくなや！」

少し遅れて来た淳太さんがお店に入って来たのを見た瞬間、照史君が思いっきり抱きつきに行って。
それを見て驚いていたら、後ろから肩を叩かれた。
振り返るとそこにいたのは。

「濱ちゃん！！」
「実はな、俺ら３人幼馴染やねん」
「えっ、そうなんですか？」

おん、と言って抱き着いてる照史君と何だか満更でもない淳太さんの所に行って、もうその辺にしとき、と照史君の頭を撫でた。

「望も知らんかったん？」
「知らんよ！照史君とこないだ初めて会ったんやし…」
「そうやんね…」

戸惑っている俺ら２人を見て、言ってなくてごめんな、と淳太さん。
相変わらず照史は淳太の事好きやねんな、と笑う濱ちゃん達と席に向かうと、そこには仲良く隣同士で座ってるしげと神ちゃんがおった。

「おーお疲れ。」
「お疲れー。急に呼び出してごめんな」
「ええんよぉ、幸せな2人を見れるの楽しみやったし」

なーしげ。と何だかニヤニヤしてしげを見る神ちゃんを不思議に思ってると、うっさいわ、と返したしげ。

「しげさ、流星の事俺より心配しててん。」
「え？」
「小瀧の事で悩んでへんかな、とか」

本人に聞けばええのに、それ俺に言っててんよ？
と初めて聞くその事実に驚いた。

「…ありがと、しげ」
「……ん、」
「俺、めっちゃ幸せやから。」

それより、そっちこそいい加減自分の気持ち言えばええのに。と言えば、その言葉にしげよりも驚いた顔をしたのは神ちゃんで。

「えっ、何しげ好きな人おったん？誰？」
「流星！！！いらんこと言うなや！！」
「ごめんごめん」

ニヤニヤする俺と、なぁ誰なん？って首を傾げながら聞いてくる神ちゃんが可愛くて、照れるしげ。

しげの想いを知った時、神ちゃんはきっと喜ぶから。
──これは俺から２人へのお返し。

その場をそっと離れて、淳太さん達と楽しそうに話してる望がいる席に向かった。

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