恋を拾う。 (ページ14)

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「流星、飯食いに行こう！」
「え、今から？」
「おん。ここにおったら色々思い出してばっかりやろ、」

やから行こうや。と笑顔で提案してくれたしげに素直に頷いた。

「あーきと！！！」
「おー！いらっしゃい！！」
「こんばんは、」

大学の時の先輩が働いているご飯屋さんに行くと、笑顔で迎えてくれる。
俺を見た瞬間、なんかあったん？とすぐに変化に気付く辺り、照史君らしい。

「ちょっと…」
「…そっかぁ、好きなもん頼み！」

サービスしたる！と言ってくれて、お礼を言うとしげが、やったー！！と喜んだ。

「流星だけやで」
「…っえ？」
「なんでしげにまで奢らなあかんねん！！」

自分で払えぇ！と怒った照史君と、それに対してとぼけてるしげに自然と笑顔になってた。

「やっと笑った」
「え？」
「流星、ずっと暗い顔しとったから…」

心配やってん、とホッとした顔で言った神ちゃんに、思わず抱き着いた。

「わっ！」
「ありがとー」
「どういたしまして…？」

あっ！神ちゃんになにしてんねん！！離れて！と騒ぐしげを無視して、神ちゃんとくっついてメニューを見た。

「じゃーまたなー！」
「照史君ありがと！ごちそうさま！」
「気をつけーや！」
「２人ともありがと！！」

しげと神ちゃんとは真逆の方向だから店の前で別れると、照史君に声を掛けられた。

「流星、自分の気持ちに正直にならなあかんよ」
「？」
「素直になり！」

そう言って、ドンッと背中を押されて笑顔で見送られた。
家までの帰り道、上を見上げると星空が広がっていて。
星空が凄く綺麗で、押さえ込んでいた気持ちが、スルリと出てきた。

「…………望、会いたい……」

そう小さく呟いた瞬間、綺麗な流れ星が１つ流れた。

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