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部屋で父さんが帰ってくるのを窓の外を眺めながらぼんやりしていると、ノックがして。
返事をすると入ってきたのは。
「望?今大丈夫?」
「おん…濱ちゃん?どないしたん?」
「随分、落ち込んどるね」
よっこいせ、と言いながら隣に座る濱ちゃんは、俺ん家の専属の運転手で。
優しくて、昔から慕ってる人。
車に乗った俺が、相当泣いていたから気になって部屋まで来てくれたみたいだ。
「すっごいええ人、やってんな」
「…ん」
「ちゃんと、望の気持ち言うたらあの方も分かってくれはるよ。」
大丈夫やからな。と微笑んでくれる。
その笑顔に救われる。
「ありがと、濱ちゃん」
「どういたしまして」
頭を撫でられて安心してると、そろそろ行かんと怒られるわ、と笑って部屋を出ていった。
目を閉じると最後に見た流星の、泣き出しそうな笑顔が出てきて。
──あんな、顔をさせてしまった。
悔しくて、堪らなくて。
子供な自分に嫌気がさした。
流星を守れるように強くなる。そう決めた。
「流星、……待っといて」
星空に1つ流れた、流れ星に誓った。
next.
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作者名:きー | 作成日時:2017年7月10日 23時