No.54 ページ7
二回戦が終わった後、
青海はガイコツのようなオールマイトと対峙していた。
「十文字少女…
なんで私がオールマイトだと気付いたんだい？」
「臭い、ですね。」
「臭い？」
「はい。
私、生まれつき五感が敏感なんです。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚。
全てが獣並みで、例え姿形が違えど臭いでわかります。」
「……(俄かに信じられないが…
現に彼女は私のことを見破っている。
これは、信じざるを得ないな…)
十文字少女、この事は…」
「えぇ、“平和の象徴は折れてはいけない”。
みんなには黙っています。」
「…助かる」
そしてオールマイトから“活動限界”のことを聞かされると、保健所の扉が開いた。
「終わったよ。」
「！緑谷くん！」
「え、十文字さん…！？
試合は…ってどうしてここに…！？」
「私の出番は終わって、
今爆豪くんと切島くんがやってる。
そして、ここに来たのは
そこの…オールマイトと話があったからなの」
「へぁ！！？」
「大丈夫だ。
彼女は先程部屋に入ってから
私のことを見破っていた。
全部話してあるよ。」
「ぁ…そうなんですか、」
部屋の中には包帯だらけの緑谷がおり
青海は眉を顰めるも
オールマイトの爆弾にも似た発言の大袈裟な反応を見て、口元を緩めた。
「さて、とりあえず歩けるくらいには
治癒を進めたよ。」
「ありがとうございます…」
「“それ”は短期間で酷使しまくった報いね。
その歪んじまった右手を戒めにするんだね。」
「……」
緑谷の右手はお世辞にも綺麗とは言えないほど
ボコボコとしており、青海はそっとその手を取った。
「へ！！？
じゅ、じゅじゅ…十文字さん！！？
なななっ、なに、を…
「オールマイトは、
私に秘密を教えてくれた。」
？」
「だから、私も私の秘密を教えてあげる。」
「「「？」」」
青海はそう言うと
緑谷の手にもう片方の手を翳し
以前、相澤にもやった治癒魔法を発動させた。
「「「！！」」」
「十文字さん…これは…！？」
「これは魔法。
私が“前世”に使っていた魔法と呼ばれるものよ」
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スート(プロフ) - ちかぱさん» コメントありがとうございます！93からズレていたようです…直しておきます！ご指摘ありがとうございました！ (2020年2月25日 9時) (
レス) id: 1c1bb3d8a6 (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱ - お話の93話がないですよ。 (2020年2月24日 23時) (レス) id: cdb9a35a2d (このIDを非表示/違反報告)
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