No.82 ページ35
「それ、新聞か？」
緑谷と飯田がいなくなり、
病室には轟と二人っきりとなった…が、
別に何を話すもなく、青海が取り出したのは下で取ってきた新聞だった。
「そっ、大きく出てるよ“ヒーロー殺し”。
一応、私たちのことも書いてあるけど
全てエンデヴァーさんが片付けたって書いてあるわ。
本人、超曇った顔つきしてるけど。」
「……本当だ…」
ガラッ
「お、飯田くん。
診察終わったんだね」
「…ああ…」
「「？」」
その新聞を二人で見ていると
診察を終えた飯田が入って来て
それに続いて緑谷が戻ってきた。
「あ、飯田くん、今麗日さんがね…」
「緑谷。
飯田、今診察終わったとのなんだが」
「…………？」
「左手、後遺症が残るそうだ。」
そこで語られたのは
飯田の傷ついた左手の事であり、
それを聞いた瞬間、緑谷の表情が固まる。
「両腕ボロボロにされたが…
特に左のダメージが大きかったらしくてな。
腕神経叢という箇所をやられたそうだ。
とは言っても手指の動かし辛さと
多少のしびれくらいなものらしく、
手術で神経移植すれば治る可能性もあるらしい。
ヒーロー殺しを見つけた時、
何も考えられなくなった、
マニュアルさんにまず伝えるべきだった。
奴は憎いが…
奴の言葉は事実だった。
だから、俺が本当のヒーローになれるまで、
この左手は残そうと思う」
飯田の言葉に緑谷は何か言おうとしたが、
その言葉を呑み込み、“戒め”として残された
傷だらけの手を見ながら違う言葉を口にした。
「飯田くん、僕も…同じだ。
一緒に、強く…なろうね。」
「なんか…わりィ…」
「何が……」
そんな中、轟が緑谷の手を見て急に謝り出した。
その顔には物凄い汗が流れており
青海は“どうしたの！？”とオロオロし始めるが…
「俺が関わると…
手がダメになる、みてぇな…感じに…
なってる……呪いか？」
「え…呪い？」
「あっはははは
何を言っているんだ！」
「轟くんも冗談言ったりするんだね」
「いや、冗談じゃねえ。
ハンドクラッシャー的存在に…」
「「ハンドクラッシャーー！！」」
「だ、大丈夫よ！
私はまだ呪いかかってないから！」
「！十文字。
おまえ(の手)は俺が守る」
「「ブッ！！」」
「はい？」
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スート(プロフ) - ちかぱさん» コメントありがとうございます！93からズレていたようです…直しておきます！ご指摘ありがとうございました！ (2020年2月25日 9時) (
レス) id: 1c1bb3d8a6 (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱ - お話の93話がないですよ。 (2020年2月24日 23時) (レス) id: cdb9a35a2d (このIDを非表示/違反報告)
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