No.60 ページ13
「人の子…だと？」
「っ…」
「ええ。
普通に笑って、泣いて、怒って、喜ぶことができる人間の子よ。
人は愛がないと生きていけない。
愛は人が与えるもの。
だから人と人は支え合うと言うの。
一人でなんでも出来る、
そんな人はどこにもいないわ。
エンデヴァー、それはあなたも同じ。
だから“個性婚”をしたんでしょ？」
「……何が言いたい」
「だからあなたは
いつまでもNo.2止まりだって言ってんの」
「っ！！！」
「十文字…」
ピキピキとエンデヴァーの顔に
青筋が立って行くのがわかる。
No.2ヒーローとして
たった15の娘にここまで言われたのは初めてなのだろう…その顔はヒーローとは言い難いものだった。
だが、青海は怯まない。
凛とした顔立ちでジッとエンデヴァーを見ていた。
「この際、ハッキリ言っておくわ。
自分の子供を“道具”としか見ず、
愛を与えないあなたはヒーローとは言えない。
ただの私欲に塗れた
「き、さまぁ…！！」
「暴れるならお一人でどうぞ。
私、試合前に体力消耗したくないんで。
さっ、轟くん、行きましょう！
試合が始まってしまうわ！」
「え、あ、あぁ…」
今にも殴りかかって来そうなエンデヴァーを
青海は軽くあしらい、まるで何事もなかったかのように笑顔で轟の手を取って歩き出した。
「……」
轟は轟で青海の言動に驚きながらも
憎き父親と一緒にいたくないからか
そのまま彼女に手を引かれるがまま歩き出した。
「……ごめんなさい。」
「？」
「あの人、あなたの父親…なんだよね？」
「一応、な。
だが何で謝るんだ？」
「いや…さっきの言葉で
あなたまで傷ついたしまったら…って思って…」
「！……いや、問題ない。
むしろ、スッキリした。
ありがとな」
「そう…それなら、いいんだけど。」
「おう。
試合、頑張ろうな。」
「！ふふっ、手を抜いたら許さないんだから。
まっ、やられる気もないけど！」
「……俺も、負けねぇからな」
「あら、その気で来てくれないと困るわ」
そして、ついに始まる。
決勝戦
轟VS十文字
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スート(プロフ) - ちかぱさん» コメントありがとうございます！93からズレていたようです…直しておきます！ご指摘ありがとうございました！ (2020年2月25日 9時) (
レス) id: 1c1bb3d8a6 (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱ - お話の93話がないですよ。 (2020年2月24日 23時) (レス) id: cdb9a35a2d (このIDを非表示/違反報告)
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