GOT7? ...I GOT7!

ヌナは狡い ページ35

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デビューが数日後に迫ったある日

社長が一日だけ僕達に休暇をくれた。

毎日の練習に疲れた僕らは、昼まで眠った。

気がつけばお昼を少し過ぎた頃

部屋にはもう誰もいなくなっていて

リビングへ向かったけど人影もない。

水を飲んで取り敢えずシャワーを浴びた。









皆、何処行ったんだろう。

気になってメールしたらマークとジャクソンは

気持ち良さそうに眠る僕を起こすのが可哀想で

二人で買い物に出掛けたとのこと。

ジェボムは相変わらず真面目に休暇も会社らしい。

ユギョムとベムベムは

最後の休暇を満喫する為に遊園地。

ヨンジェは実家で、残りのジニョンは...

まだ返事はない。









でもまぁ、一人で留守番ってのもたまには良いかな。

なんて考えてたら、ジニョンから返信。









Jr.「僕、家に居ますよ?」









まさか... と思って部屋に向かったら

上半身裸のジニョン。









「...なんで裸なの?」









Jr.「そんな怪しまないでよ。

　 誰もいないんだからいいじゃん。」









僕と二人きりになると

途端に崩れた話し方になるジニョン。

僕はもう気付いてて気付かないフリをする。

お互いの為に。









「何処にも行かないの? せっかくの休みなのに。」









Jr.「ヌナこそ何処にも行かないの?

　 せっかくの休みなのに。」









真似しないでって言ったら笑われた。

全く... 僕をからかうようなことばかり言って。









「...ピアノ弾くの?」









そんな僕の唐突な質問にも

嫌な顔一つせずピアノを弾いてくれた。

僕は後ろのベッドに腰掛け

置いてあった大きなぬいぐるみを持った。

後ろから綺麗な背中越しに

ジニョンが奏でるピアノの音を聴く。









瞳を瞑って聴いていたら、突然音が途切れた。

瞳を開けると目の前にジニョンの姿。








「どうした...」








僕の言葉より先に、奪われたぬいぐるみ。

気付けばベッドに押し倒されていた身体。









Jr.「...そんなんだからキスなんかされるんだよ。」









「...ジニョン?」









Jr.「...ヌナは狡い。」









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