Blue ページ7
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ジェヒョンが予約してくれていたお店は料理もお酒も本当にとっても美味しかった。
｢こんな素敵な店、探してくれて本当にありがとう｣
再度お礼を言うと、ジェヒョンはやっぱり意外そうな顔をして、｢お礼を言われるほどのことじゃないよ｣と言った後、照れ隠しかのようにグラスを口に付ける。
多分こういうさり気ない気遣いとか、優しさとかスマートさ。
女の子が簡単に好きになってしまう要因なんだと思った。
あとそれから。
｢あ、｣
先程口につけたグラスの中身を服にこぼしてしまっている。
｢大丈夫？酔った？｣
｢違うの、お酒がおれに飲まれたくないみたい｣
｢何言ってるの。ほら拭いて、風邪ひいちゃうよ｣
こういうちょっと抜けているというか、おっちょこちょいなところ。
全て計算なんだとしたら、とても私なんかの手に負えるような相手じゃない。
｢そういう手際のいいところ、本当に看護師なんだね｣
｢疑ってたの？｣
｢なんかこう個性的だから、アパレルとかにいそうだなって｣
｢それ褒められてる？｣
先程のジェヒョンと同じ様な台詞で返すと、｢それにユーモアのセンスもあるし｣と彼は低い声を響かせて楽しそうに笑った。
｢Aといると楽しい｣
｢うれしいな。でも私も思ってるよ、ジェヒョンと一緒だと楽しいって｣
｢ありがたきお言葉だね｣
｢こちらこそだよ｣
私の返答に満足したらしい彼は、またあの笑窪を浮かべて笑った。
写真で見た時は落ち着いてクールな人なのかと思ったけれど、よく笑い、時々オヤジギャグみたいなことを言う彼の独特のテンポは話していて心地良かった。
心地よくて懐かしい。
初めて会ったはずなのに。
こんなのおかしいのだ。
会って数時間の相手を早速意識してしまうなんて。
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凛樹(プロフ) - 優。さん» 励みになるコメントありがとうございます。これからも頑張りますね⭐️ (3月14日 12時) (
レス) id: 166a2c7c26 (このIDを非表示/違反報告)
優。(プロフ) - ジェヒョンの魅力的なところが細やかに表現されていて、とても面白いです。特に主人公がジェヒョンに落ちてしまう流れが綺麗すぎました！ (3月3日 9時) (レス) @page8 id: 6fd716d240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛樹 | 作成日時：2023年9月23日 2時
