Blue ページ5
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[◯◯駅の改札前に居るよ]
彼からのメッセージを頼りに改札付近を探すけれど、似たような人は見つけられない。
[どこ？どんな服着てる？]
[黒のロングコート、そっちは？]
[黒のロングコート]
[お揃いだㅋㅋㅋ]
[笑ってないで]
どこにいるのか教えてよ、という文字は送信出来なかった。
｢わ！｣
突然後ろから聞こえた低い声にびくりとして振り向くと、彼は両頬に笑窪を浮かべて笑っていた。
バカみたいと思うかもしれないけど、彼の姿を見た瞬間に、体に衝撃が走ったような気がした。
この人だって。
それは一目惚れみたいなトキメキとか、胸の高鳴りとかそういう甘いものじゃなくて、やっと探していた人に出会えたような、そんな懐かしい衝撃だった。
｢나さん？｣
それは私がマッチングアプリで使っている名前。
ということはこの人が…
｢もし違うって言ったらどうするんですか？｣
｢違わないよね、初めまして정…じゃなくて本当はジェヒョン、いやユンオ…どっちでもいいや、好きな方で呼んで｣
｢じゃあジェヒョンって呼ぶね。はじめましてAです｣
｢Aか、かわいいね｣
その瞬間、悟った。
あ、この人、こういうのに慣れているんだなって。
さっきの衝撃は気のせいだったのかも。
｢ジェヒョンはかっこいいね｣
そう言うとジェヒョンはまた笑窪を浮かべて楽しそうに笑っている。
｢Aはお腹すいてる？お酒飲みたい？｣
｢すいてるし、お酒も飲みたい｣
｢いいね、じゃあ行こう｣
私よりずっと背が高くて足が長いジェヒョン。
人混みに紛れても頭ひとつ分飛び出ている。
｢背、高いね｣
半歩先を行く背中に思わず声をかけると、彼は優しく振り返った。
｢そう？あ、ごめん。歩くの早かった？｣
そう言ってさりげなく私の隣に並ぶ彼。
隣で見上げる彼の横顔はびっくりするほど美しくて、軽率に恋に落ちてしまいそうだった。
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凛樹(プロフ) - 優。さん» 励みになるコメントありがとうございます。これからも頑張りますね⭐️ (3月14日 12時) (
レス) id: 166a2c7c26 (このIDを非表示/違反報告)
優。(プロフ) - ジェヒョンの魅力的なところが細やかに表現されていて、とても面白いです。特に主人公がジェヒョンに落ちてしまう流れが綺麗すぎました！ (3月3日 9時) (レス) @page8 id: 6fd716d240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛樹 | 作成日時：2023年9月23日 2時
