Blue ページ12
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今回もまた、ジェヒョンはお店を予約してくれていた。
｢金曜日だと、なかなかすぐ入れないと思って｣
そんな小さな気遣いや優しさが、どんどん私をおかしくさせていくのに。
｢ジェヒョンはさ、｣
私が話かけると、小さく微笑んで真っ直ぐに私を見つめるのも。本当にどうにかなってしまいそうで、これ以上を期待してしまうからやめて欲しい。
｢どうして、アプリやってるの？｣
前回聞きたくて、でも聞けなかったこと。
｢あー…｣
そこで誤魔化すように浮かべた笑みをみて何となく察する。
冷静な自分が自嘲する。
ほらね、言ったじゃない。私の手に負えるような相手じゃない。って。
｢別に恋人が欲しいわけじゃないんだけど｣
はっきりとそう口にしたジェヒョンに、何かがガラガラと崩れていくような音がする。
｢でもそうだね。誰か、を探してるのかも｣
｢誰か？｣
｢そう。誰か。この人だって直感で思えるような何かを持ってる人｣
そう言ってグラスに口をつけてビールをあおぐ彼に、言ってしまいたかった。
私にとってのその誰かはあなたかもしれないよ。
そんなこと口が裂けても言えないけれど。
｢逆にAは？こんなことしなくても良さそうに見えるけど｣
｢私もさ、探しているの｣
｢同じ感じ？｣
｢そうだね｣
｢そんな人は見つかった？｣
見つかったよ。今目の前にいる。
声に出さず、真っ直ぐにジェヒョンを見つめる。
こんなことしたって、どうにもならない。
だけど、望みを捨てられない。
彼を知れば知るほど。
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凛樹(プロフ) - 優。さん» 励みになるコメントありがとうございます。これからも頑張りますね⭐️ (3月14日 12時) (
レス) id: 166a2c7c26 (このIDを非表示/違反報告)
優。(プロフ) - ジェヒョンの魅力的なところが細やかに表現されていて、とても面白いです。特に主人公がジェヒョンに落ちてしまう流れが綺麗すぎました！ (3月3日 9時) (レス) @page8 id: 6fd716d240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛樹 | 作成日時：2023年9月23日 2時
