青い空間。 32 (ページ29)

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S side

『ガラガラッ...』
智「ぁ、しょーくん...みんな...」

久しぶりに見た彼は、少し痩せていた。

この1ヵ月、携帯の電源が切られていると分かっていても毎日諦めずにメッセージを送り続け『どうかこの想いが届きますように...』と願っていた俺。

もちろん他の3人も『智くんの為に何かできることはないか』と一生懸命模索し続けてて、たとえ番組の収録がボロボロでも、ライブで歌と踊りがバラバラでも
雅「ねぇ、こんなのどう？」
ニ「う～ん...でも中に入れないとね...」
潤「この病院、食べ物の差し入れダメだしね...」なんて常に意見は出し合ってたんだ。

でも最善の方法はなかなか見つからなくて、結局智くんの心が一日でも早く良くなることを願うしかなかった俺ら。

だからメールの返信が来た時はすごく嬉しかったし、今こうやって顔を見れただけで俺はもう胸がいっぱいで
「...智くんっ！！」ってぼやける視界なんて気にせず駆け寄り、思いっきり抱きついていたんだ。

そして数分後、必死に涙を堪えながら顔を上げると
智「...心配かけて、ごめんな。」って言いながら俺の頭をそっと撫でてくれた智くん。

その声と温もりに堪えてた涙が一気に溢れて止まらなくなった俺は
ニ「ちょっと翔さん泣きすぎっ！」
潤「リーダー困ってるよ？」
雅「カッコイイ顔台無し～＾＾」ってしばらくの間3人にからかわれ
智「...ふふっ＾＾」と俺の涙を細い指で拭いながら小さく笑う姿に、心の底から安堵していた。