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S side
「...は?」
潤「どういうこと?」
雅「連絡も取れないの?」
マ「はい...携帯も電源を切ってるようで、先程病室に行ったら『面会謝絶』の札が掛かってました。」
ニ「嘘だろ...」
智くんが入院して3ヶ月経ったある日の番組収録前、その知らせは突然やってきた。
詳しく話を聞いたら、昨夜社長宛に智くんから『辞表』と書かれた封筒が届き、マネージャーの携帯に『今までありがと。』ってメールが送られてきたんだとか。
その話を聞いて、俺らはすぐに今日の収録を中止にしてもらい、マネージャーの車に乗って智くんの居る病院へ直行。
そして
潤「マジかよ...」
「なんで...」とマネージャーが言っていた通り『面会謝絶』の札を目の当たりにした俺らは、しばらくその場に立ち尽くしていた。
そんな時、1人の看護師さんが近づいてきて
看「ぁ、あのっ、これ大野さんからです...」と渡された一枚の封筒。
「あ、ありがとうございます^^」と戸惑いながらもそれを受け取った俺は
雅「翔ちゃん早く開けてっ!」
「分かってるよっ!開けるよ...」と相葉くんに急かされる形で恐る恐るその中身を取り出したんだ。
そこには綺麗な文字で
智「この手紙を読んでるって事は、今病室の前に居るよね?勝手に決めてごめん。だけど、もう前みたいには踊れないと思うから、こういう決断をしました。」って書いてあって、その下には『靭帯が切れた時の感覚が忘れられなくて、今は階段の上り下りすら怖い』『一生懸命頑張ってるみんなの足を引っ張る訳にはいかない』と智くんの胸に秘められていたいくつもの想いが書き綴られていて、俺ら4人は言葉を失っていた。
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作者名:みのり | 作成日時:2022年8月18日 15時