青い空間。 32 (ページ3)

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翔 side

智「とーちゃ...」
「大丈夫だよ＾＾父ちゃんずっと隣に居るし、二宮先生に『宿題出来たよ！』って渡しに行こう？」

2学期が始まって一週間。
昨日の夕方に『智くんに一度やってみてほしい事がある』と二宮先生から電話で連絡があって、生徒達の居なくなった16時頃に学校に行くことになってるんだけど、智は朝起きた時から少し緊張気味。

そんな緊張を解そうと、最近買った新しい服に着替えさせたり、朝ご飯に大好きなお魚を出したりしたんだけど効果はイマイチで
「智、ちょっと父ちゃんトイレ行ってきていい？」
智「...ゃ。」
「すぐ戻ってくるからっ！」って流石に我慢できなくて走ってトイレに行こうもんなら
智「ふぇっ、ぐすっ...」と扉の前に座りこんで泣いちゃったりして
「ごめんごめん、一人で不安だったね...」ってしばらく宥めないといけないくらい怖がってたんだ。

それでもなんとか夏休み期間中に一緒に頑張った宿題をランドセルに入れ、俺の車に乗って辿り着いた校門前。

そこには既に二宮先生と副担任の松本先生が居て
「こんばんは。すみません、こんな時間まで...」
ニ「いえいえ＾＾智くん、こんばんは＾＾」
松「来てくれてありがとね＾＾」と明るく出迎えてくれたんだけど、智は相変わらず俺の背中に隠れて震えるだけで
「ほら智、先生にご挨拶は？」って促しても、ただ黙って首を振り続けていたんだ。