青い空間。 32 (ページ18)

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S side

智くんが『社交不安障害』と診断されたのは、今から4年前。

いつも飄々としてて何でもそつなくこなしてしまうから、その分周りから色々言われることも多くて
ス「大野さん！今日も頼みますよ＾＾」
監「大野くんならこれくらい出来るでしょ＾＾」と映画やドラマの監督やスタッフさんからも絶大な信頼を得ていたり
後「今度踊り教えて下さいっ！」って後輩からも慕われてて、当の本人は
智「おいら教えるの苦手だもん...また今度ね＾＾」って上手いこと受け流してその場を和ませてたけど、その裏にある努力と重圧は相当なもので、俺らはそんな智くんの優しさばかりに目を向け、心の奥にある本当のSOSに気付けなかったんだ。

そして俺らが気付き始めた時には、番組収録やライブの前には必ず手足の震えや動悸、過呼吸に襲われ
智「はぁっ、はっ...ごめっ...」とその場にうずくまって動けなくなったり、時には現場に来ることさえ出来なくなった日もあった智くん。

だから俺らはそんな彼を傍で支える為に3年前からシェアハウスすることを決め、智くんの仕事は完全選択制にして
智「これなら、行けるかも...」って言ったものだけ参加できるようにスタッフ、メンバー一丸となって働き方を変えたんだ。

それでも当日は緊張して現場に入れなかったり
智「ふぅ...」
雅「大丈夫大丈夫。まだ時間た～っぷりあるからね＾＾」と今日みたいに出掛ける前から気持ちを落ち着かせる時間が必要で
潤「リーダー、薬飲む？」
智「ん...」と潤から頓服を受け取る手もいつもより少し震えてる気がしたんだ。