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二宮 side

「分かりました。では失礼しまーす...はぁ。」
松「二宮先生?大丈夫ですか?」
「あぁ、松本先生^^ちょっとね...」
松「智くんですか?」
「うん...」

朝早く櫻井智くんのお父さんからお休みの連絡があり、項垂れていた俺を見て全てを察してくれた副担任の松本先生。

松本先生とは2人で何度か智くんの家に訪問したこともあって
「もし教室が嫌だったら、相葉先生が居る保健室でお勉強してもいいよ?」
松「授業の時は、支援学級に行ってゆっくりお勉強することも出来るよ?」って色々提案してみたんだけど、どれも首を横に振られてあえなく撃沈。

夏休み期間中にやってもらう宿題を俺一人で家まで渡しに行った時も
翔「ほら智、ありがとうございますは?」
智「やっ...」ってお父さんの後ろに隠れたまま顔も見てくれなくて、俺はどうしたら智くんとの距離を縮めることが出来るのかずっと考えてたんだ。

そんな時、松本先生が見つけてきてくれた『あるもの』に可能性を感じて
「一回校長に掛け合ってみよっか。」
松「これ使いこなせたら、勉強の幅が広がりますもんね^^」と夏休み中に校長と相談して、その『あるもの』を取り寄せてもらい
「後はここを押せば...出来たっ!」
松「完璧ですね^^」って一通り使い方をマスターしていた俺と松本先生。

だからすぐにでも智くんに使ってみてほしいんだけど、朝お父さんから聞いた限りではまだ気持ち的に不安定な感じだったから
「どうすっかなぁ...」と俺は机に突っ伏して一人頭を悩ませていた。

3→←こころも、きょりも



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作者名:みのり | 作成日時:2022年8月18日 15時

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