青い空間。 30 (ページ8)

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A side

ニ「いい加減、諦めたらどうですか？」
「ん～...もう一回！」
ニ「何回やったって同じでしょうよ...」

松潤のプリンを食べた後、ニノとゲームの続きをしていた僕。

でも何回やっても勝てなくて、泣きの一回を申し込んでたその時
『ガチャッ...』
翔「3人共、ちょっと来てもらっていい？」と翔ちゃんがドアの前からチラッと顔を覗かせて、僕たちに向かって手招きしてきたんだ。

「なんかあった？」
ニ「どうしました？」って2人で急いでゲームをセーブして駆け寄ると、困った顔でこっちを見ながらとりあえず青い扉の前へ案内してくれた翔ちゃん。

そして
潤「リーダー？入るよ？」って松潤が先頭切って入っていったその後に続くと、そこにはなぜかベットの上でポロポロと涙を流す大ちゃんの姿があって
ニ「大野さん？」
潤「リーダー？どしたの？」と問いかけても答えることが出来ず、ただ天井を見つめて泣いてる大ちゃんの気持ちをなんとか汲み取ってあげたいと思った僕は
「あっ！大ちゃん、これで教えて？」といつもリハビリで使っている50音表を引き出しから取り出し
「今から僕が声に出すから、伝えたい文字の時に手握って？」
そう言って大ちゃんの小さく細い手を握り
「あ、い、う、え、お...」と一文字ずつ声に出して時々『キュッ...』と握られる手の感覚で大ちゃんの伝えたいことを感じ、10分かけてやっとその想いを理解することができたんだ。