青い空間。 30 (ページ32)

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A side

智「いたぁき、ぁす＾＾」
翔・ニ・潤「いただきま～す！！！」

声を出すリハビリも兼ねた大ちゃんの号令で、僕の作ったお昼ご飯を食べ始めた3人は
翔「めっちゃ美味いよ！」
潤「この唐揚げの味付け、どうやってんの？」
ニ「いつでも中華屋継げますよ＾＾」なんて褒めてくれて『苦労して油と格闘した甲斐があった』と嬉しくなってた僕。

その横でゆっくり味わって唐揚げを食べてた大ちゃんも
智「...おぃ、しぃ＾＾」って満面の笑みで喜んでくれたから、その姿に胸がいっぱいになって、僕はなんだか泣きそうになっていた。

脳梗塞で倒れてから、声を出すだけじゃなくて物を飲み込む力も弱くなってて
智「コホッ、ケホッ...」って最初の頃はお茶でもむせちゃうことが多かった大ちゃん。

だから日々リハビリを続ける中で、だんだん食べられる物が増えていくことが見ていて嬉しくて
翔「相葉くん？どした？」
「...ん～ん、なんでもないっ！」と微かにぼやける視界をなんとか誤魔化すことで精一杯だった。

その後
智「ご、ちそぉさま＾＾」
「全部食べてくれたっ！ありがと＾＾」
智「んぁ...おぃし、かった、もん＾＾」と30分かけて僕が作ったチャーハンと唐揚げを食べてくれた大ちゃんは
ニ「ちょっと休憩しようね～。」ってニノに車椅子を押されて、リビングのソファーで一緒にゲームをし始めて

ニ「ここ押してみ？」
智「ん...ぁ、んふっ＾＾」
ニ「上手いじゃん！俺、ここ何回やっても出来なかったのに...」なんて会話に癒された僕は
智「...たの、しぃ＾＾」と小さく微笑む大ちゃんの後ろに架かる雨上がりの虹を見て、これからの生活が大ちゃんにとってたくさんの楽しいことで彩られていくことを心から願っていた。
END