青い空間。（短編集） (ページ12)

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S side

全員が集まって2時間、ようやく手術室の赤いランプが消えた。
ストレッチャーに乗せられた智くんには、頭や身体に包帯がぐるぐると巻かれていて
雅「大ちゃん...」
潤「リーダー...」って呆然としていた。

そんな俺らの前にお医者さんがやってきて、俺たちにこう言ったんだ。
医「なんとか一命は取り留めましたが、歩くことはもう出来ないかと...」
膝から崩れ落ち、泣くしかなかった。

話し合った結果、嵐は無期限活動休止。
今後は個人の仕事のみでやっていくことになった。

智くんが目を覚ましたのは、事故から一か月後の事。
4人「智くん(大ちゃん)(大野さん)(リーダー)！！分かる！？」と問いかけると、智くんは小さく頷いてくれた。

その後の診察でお医者さんに告げられたのは下半身不随と言語障害。
でも言語障害の方は、リハビリすればある程度までならゆっくりだけど話せるようになるとの事だった。

智「っぁ..っぁ」と一生懸命話そうとする智くんに
「ん？大丈夫、焦らないで。これから一緒にリハビリしていこ？」って言ったら泣きながら頷いてくれて、支えていかなければならないと身を引き締めた。

それから月日が経って、車椅子に乗れるまでになった智くん。
俺らは月一のリハビリを通院で行うことを条件に、智くんと、みんなと一緒に暮らすことに決めた。