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Disposable doll ページ9

何もかも全てが止まって見えた。

倒れていくレオも

それに駆け寄っていくAも。







「...レオ!!」








そう叫ぶ、おまえの声も。

全て、夢なら良かったのに。









「...レオ!!...レオ!! しっかりして、レオ!!」









泣き叫ぶ、おまえが見える。

俺は一歩も、動けず立ち尽くしてる。









「...どうして!!」









そう叫ぶおまえの瞳は、信じられない程冷たかった。









「邪魔者は、要らない。」









男は、吐き捨てるように言った。右手に銃を持って。







遺されたのは、俺とおまえだけ。

俺は最後に、おまえに何をしてやれるだろう?

おまえの幸せの為に俺は何を...









「私が人形になれば

 もう誰も傷付けないって言ったじゃない!」









嘘つきだな、この男は。

動かないレオ。

もう俺しか、おまえを守ってやれない。









「...私が約束を守るような男に見えるか?

 おまえはもう汚れてる。私と同じだ。

 天国には行けない。

 だから地獄で二人、生きていこう? A。」









おまえとAが同じ...? ふざけんな。

おまえは腐る程イカレてても、Aは違う。

おまえと、一緒になんてするな。









HB「...ふざけんなよ。

  おまえなんかと一緒になんてするな。この変態野郎。

  Aは汚くなんかない。

  汚くて醜いのは...おまえだけだ。」








「君は... 目上の人間に対する態度を知らないのか?

 早くに殺しておくべきだったな。君を。

 私が汚したんだ。Aを。

 この手で。この身体で。

 だから一緒じゃないか。

 君も欲しいんだろう? Aを。」









...こいつ。人を人だと思ってない。

壊れたら捨てる、使い捨て人形とでも思ってるのか?

こんな奴に、おまえが毎日汚されてたと思うと

反吐が出る。









「...もう止めて。私が言う通りにするから...。

 だからホンビンだけは、もう傷付けないで...。」









...何を言ってる? A。

俺の事なんかどうでもいいから。

おまえは俺の言う通りに...。

止めろ。そんな考え、捨てろ。

止めろ... 止めろ...









「だからホンビン。もう私を忘れて。」









止めろ...









俺から離れるなんて、言うな...

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作者名:シオン | 作成日時:2014年6月5日 23時

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