セブチ宿舎の管理人 (ページ7)

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誰が先に私を落とすとか何なのよ…。
訳も分からずジョンハンにもキスされて

「なぁA」

13人も相手とか、そんなの無理！
一人を選ぶとか、そんなの絶対に無理！

「Aってば！」

『スンチョル？いつから居たの？私に何か用事？』

「別に用事はないけど…。」

『用事ないなら私忙しいから』

どっかに行ってと手で払う私に、スンチョルはムスッとした表情で私の腕を掴んだ。何？と睨んでも、いつもならごめん…とすぐに謝るくせに今日はいつもとは違う。具体的に違う所を言えと言われても困るけど。真剣な眼差しに、私も見つめ返した。

「なっ、何で見るんだよ！」

『スンチョルが見るから』

「だとしても…！見つめるなよ…。」

『はいはい見つめません。今後一切スンチョルの事は見つめません』

「いや、それは困る。見られないと出来ない事もあるし…。」

言葉を濁すスンチョルに、『暇なら洗濯干すの手伝って』と私は衣類の入った洗濯カゴを持ち上げ、スンチョルの胸に押し当てる。

「俺レッスンあるのに…。って、重っ！これだけの量いつも一人で干してるのか？」

『慣れればどうって事ないけどね』

「管理業ってこんな事までしないといけないのか？ハウスキーパー雇うとかは？」

『それも一つ案だけど…情報漏洩とか怖いじゃない？大事な皆を預かってる身としては。それに昔からスンチョルは私が側に居ないとダメなタイプだし』

「……うん」

冗談だろ、バカにするな、と言われると想定してた。それについて私も返す言葉を用意してて、笑ってお終い…でよかったのに。

「俺…Aが居てくれないとダメな人間だって自分でもわかってる。お前に大丈夫だよ、自信を持ってって励まされると、不思議と楽になって前に進めて。それで……俺、お前の事好きなんだってまた気付かされて。Aは俺の事、」

『スンチョル、偏った干し方しない』

「あ、ごめん…。これでいい？」

『それでいい』

照れた顔を隠すようにスンチョルに背を向けて洗濯物を干して行く。今まで告白なんてしなかったくせに、どうしてこのタイミングで…。

「あのさ、今度から頼み事ある時は俺に言え」

『スンチョルに？』

「そうすれば…お前をメンバーから守ってやれる、これって…フェアじゃないのか…？いや、幼なじみとしてAを守る使命は俺にあるんだから問題はない」

問題あると思う発言しないでよ。