セブチ宿舎の管理人 (ページ2)

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02 WZside ページ2

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ヌナが俺のペンだって聞かされて、初めは戸惑いもしたけど正直嬉しかった。デビュー前からの長い付き合い。クプヒョンの幼馴染みで、レッスンの合間には差し入れや練習を見に来ていたりした。表情豊かな笑顔の可愛い人。温かい人柄のヌナの側には自然と人が集まる。面倒見もよく、年下の俺達には甘い。特にディノの可愛がりようなんて溺愛ものだ。

それを見て、ヌナにずっと片想い中のクプヒョンは超が付くほどの不機嫌になる
ジョンハニヒョンなんて…口にするのも怖い形相と態度

それに気づかないヌナは鈍感…強者？
とにかく、ヌナは俺達メンバーの想いに疎い

『ウジ君おはよう…』

「おはようございます…」

『くぅ…寝顔寝起き最高…！起きてる時は最強のボボ…』

「何ですかそれ…、」

『な、何でもないよ』

普通にしてくれればいいのに、ヌナは俺だけ他のメンバーとは違う扱い。クプヒョンには塩対応、ジョンハニヒョンとは馬が合わず言い合いばかり。シュアヒョンにはいい意味でカラかわれていて、ジュンヒョンは…ヒョンがヌナにこき使われている。本人が嬉しそうだから、ジュンヒョンに関しては問題ない。

問題なのは俺だ

「あのヌナさっきは…」

『ご、ごめんね…うるさかったよね？』

「いや、別に…」

『そ、そう？』

「それよりヌナ、」

『あ、用事思い出した！ジョシュア手伝って』

ヌナは俺から視線を逸らし、シュアヒョンの腕を掴むと部屋を出て行こうとする。

「ふふ、用事だって。ほんと？」

『ほんと、ほらアレとか…！』

「はいはいアレね。行こうか」

笑いを堪えながら「ウジヤ、またね」と、爽やかな笑顔でヒョンはヌナと出て行ってしまった。一人部屋に取り残された俺は…溜め息を吐く。

俺のペンだからって、ヌナは一緒にいてくれない
緊張するからと、マトモに俺の目を見て話してくれない

それって、不公平
好きって言われても、あくまでペン目線

「もう……二人きりで全然ヌナと過ごせないじゃん…」

こんな気持ちになるなら、ヌナが他のメンバーのペンならよかった。俺だったら腕も組んでくれないし。ううん、腕どころか触れてもくれない。メンバーと同じスタートラインにも俺は立ててない。

ライバルにもなれないなんて…。

「そんなの嫌だ…」

静かな部屋に俺の呟く声が聞こえた。