セブチ宿舎の管理人 (ページ1)

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『ああ、マジで天使！ずっと見ていられる。こっそり写真撮っちゃう？いやいや、そこはペンとしてあるまじき行為。公平じゃなくっちゃ、私だけこんないい思いしてたらウジペンの皆様に悪い』

「って言ってる割に、部屋に侵入してるのはいいんだな？」

『ジョンハン！？』

「その手に持ってるの何？ああ、そっか。警察に突き出して欲しいんだ」

『これはほんの出来心で……すいませんでした！』

イケメンの睨みつけて来る目力ヤバい
軽蔑するような冷たい眼差しに、心が抉られる

「ハニ、好きな子をいじめたくなる気持ちはわかるけど。もう少しAちゃんに優しくしてあげたら？」

「は？誰が、誰を好きだって？」

「ハニがAちゃんを好きって事」

そうだよね？と私に聞かず、ジョンハンに聞いてよ。巻き込まれた私は苦笑いを浮かべ、目の前で微笑むジョシュアに『それはない』と断言。

「なんでそう思うんだよ…」

なんでって…そんな不機嫌な顔になるもの？

どう考えてもジョンハンと私じゃ釣り合わない
そもそもこんな美しい彼の横を、私が歩きたくない

「俺がお前を嫌いなんて言ったか？」

『嫌い、とは言われてないけど…好きとも言われてない』

「じゃあ…好きって言ったらいいのか？」

『え、』

「俺が好きって言ったらいいんだよな？」

吸い込まれそうな綺麗な瞳、ジョンハンの真剣は眼差しに、冗談なのか本気なのかわからなくなる。

『えっと、』

「はい、ストップ。ハニ、無理矢理イエスと言わせようとしない。Aちゃんが押しに弱いって知ってるよね？彼女を自分だけのモノにしたいと思ってるの、ハニだけじゃないよ」

「そうかよ…」

私を挟んで睨み合ってるところ悪いけど、あまり大きな声で騒ぐとウジ君が起きてしまう。こっそり寝顔を目に焼き付けようとしていた私の計画がバレてしまう。

そしたら…軽蔑されて
ウジ君の部屋を出禁にされて

『ふ、二人とも静かに…！ウジ君が、』

「ヌナ…俺もう起きてますから…」

起こされたウジ君は体を起こし、眠い目を擦りながら私を見る。跳ねた前髪、寝起き体温で白い頬はほんのり赤い。

『可愛い…可愛すぎるよウジ君…！』

「シュア、先に言ってる！！」

ジョンハンの怒鳴る声に、勢いよく閉まるドア。

『びっくりした…、』

「わかりやすいよね、ハニって」

形の良い口元に笑みを浮かべ、ジョシュアは笑った。