ある日のヒョン ページ21
JK side
左腕が何かに触れた気がして意識が浮上する。
だけど思ったより瞼は重くてなかなか開いてくれなかった。
目の辺りがやけに熱く感じる。
…そういえば風邪引いてたんだっけ。
だんだん意識がはっきりするにつれて頭や関節の痛みも感じ始めた。
ヒョンに病院に引っ張ってこられて、反抗して怒られて…。
気持ちがどんどん暗い方に引きずられていくような気がした。
ほとんど覚醒した意識の中、パタパタとスニーカーか何かが静かに床を叩く音が聞こえる。
ゆっくり目を開けると最初に見えたのは白い天井。
そんなよく小説に登場しそうな状況だった。
左腕には小さな絆創膏。さっきの感覚は多分点滴を外した時のものだったんだろう。
「あ、起きてたの？」
声をかけてきたのは普通の顔のヒョン。
「ヒョ…ン」
ほとんど息みたいなカッサカサの声が出た。
何度か咳払いをしてみるものの、声は出ず逆に咳が誘発されただけ。
HS「何そのカッサカサな声？」
軽く笑っているヒョン。
もう怒ってないんだってちょっと安心した。
俺のでこをヒョンの大きな手が覆う。
HS「あー、まだ熱いな。はい、これ脇挟んで。」
体温計を脇に挟まれてそのまま腕と肩を固定される。
されるがままでぼーっとヒョンを下から見つめた。
ヒョンの体温を感じる。
HS「…あー、39度3分だって。まだ大分高いね。体だるいでしょ？」
体温を測り終えたヒョンの手が俺の体から離れた。
何となく消えた温もりに寂しさを覚える。
その時、ヒョンの首から下がった病院用の携帯みたいなのが鳴った。
HS「はい…うん、キムさんが？…」
もう俺のことなんてすっかり忘れちゃったみたいに話し始めたヒョン。
ヒョンは他の患者さんの方が大事なんだ。
ヒョンは俺のなのに…と子供みたいな嫉妬の気持ちがブクブク溢れる。
風邪のせいか目が霞む。
HS「……どうした？」
気がついた時にはヒョンの手を掴んでいた。
電話を少し耳から外して相手に聞こえないように小声で聞いてくれるヒョン。
「…あ、いや…何でもない。」
急いで手を離そうとしたものの、そのまま絡め取られていわゆる恋人繋ぎのような繋ぎ方になった。
軽く笑いながら、ヒョンはここにいるよっていうみたいにゆっくり手を揺らしてくれる。
「…うん…それで大丈夫…はい。」
しばらくして電話を終えたヒョン。
ヒョンが電話をポケットにしまった後、何となく気まずい沈黙が数秒訪れた。
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桜桃(プロフ) - すみませーん。こちらにも メッセージ！！つけておきます (2月22日 8時) (
レス) id: 905d7f2212 (このIDを非表示/違反報告)
ユハ - とってもこの作品が好きです！お忙しいところ思いますが無理せず、更新お待ちしております。 (2月13日 5時) (レス) id: 56b83be86e (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 蒼色さん» 申し訳ないなんて…！！お忙しい中なのにも関わらず更新していただけることがありがたいです🙇♀️💕自分の作品はもう更新停止というより放置しているような感じなので蒼色さん尊敬です……笑。素敵なチョン兄弟をありがとうございました！ (12月22日 2時) (レス) @page22 id: d4a699c992 (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 鹿さん» 更新遅れてすみません。ジョングクの可愛さは無限です笑 (12月14日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - ななさん» そういっていただけて嬉しいです。すっかり更新速度落ちてしまって申し訳ありません💦チョン兄弟私も愛してます笑笑 (12月14日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼色 | 作成日時：2023年11月12日 19時
