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すると私たちの1番近くにいた男性の看護師さんがいち早く気づいてくれて、よろしくーとにこやかに返してくれた。
その声をはじめとして他の看護師さんの声も返ってくる。
視界の端には紺色のスクラブに白衣を羽織ったユンギさんも見えて軽く笑ってくれた。
あぁ…よかった。今回はガン無視じゃなかった。
感動してもはやジーンとした。
忙しそうで、わざわざこちらを見たり、手を止めたりと言うことはなくとも雰囲気の割と良い職場だと言うことがここで何となくわかる。
JM「よかったね。」
まだ肩を震わせて笑っているジミンには少しむかっとしたけれど、とりあえず第一関門は突破した。
「学生さんたち、ちょっと集まってくれる?」
声をかけられてみんなで小走りでナースステーションの端のテーブルに集まる。
「おはようございます。私は主任のキムです。早速だけど一応主に学生さんを担当する看護師を紹介するわね。チョン・ホソク君。まだ若いけど優秀なナースよ。彼が忙しい時は他の看護師にも気軽に声をかけてもらって構わないけど一応ね。」
いかにもお局って感じで、つり目で顔には細かい皺が刻まれている。
HS「チョン・ホソクです。よろしくね。」
太陽のようにキラッと笑った彼。…もはや眩しい。
「じゃあ、あとは彼から色々案内してもらおうと思うからよろしく。…あ、あとAさんは少しだけ残ってね。」
『はい、分かりました。』
涼しい顔をして答えておいて心の中は大混乱。
まだ何もしてないと思うんだけど私何かしたっけ?
ホソクさんとジミンたちが病棟の紹介をしてもらうためにナースステーションを出た。
自分が何をやらかしたのか全く想像がつかなくて、握った手のひらが汗で湿ってくる。
あ、挨拶がなってないって怒られるとか?
『あの、えっと何でしょうか?』
「あなた、髪染めてるでしょう?」
自分が何を言われているのか理解できずにフリーズする。
『はい?』
「だから髪染めてるでしょって。」
『いや、これは地毛ですが…。』
「みんなそう言うのよ。でも地毛にしてはその色、明るすぎるわ。」
ため息をつきながらそう呆れたように言われる。
『いえ…あの、地毛で…。』
「いい加減にしなさい。黒く染めてきますと言えばそれで済む話なのにどうして自分の非を認めようとしないの?本当に最近の学生は甘いのね。」
嫌悪感をむき出しにしてくる主任にそれ以上何も言えなくなってしまう。
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蒼色(プロフ) - Mahoriさん» 結局作りましたー笑ありがとうございます! (11月21日 4時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
Mahori(プロフ) - 蒼色さん» まさか続きが作られているとは…!今から飛んで読みに行きます😉 (11月16日 20時) (レス) id: 242b4e213d (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - にゃんさん» 初めてのコメント、ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。続き出しました☺️ (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - せいなさん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 志帆さん» 続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年9月24日 18時