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Short story ページ6

その3秒後、身体中の熱が顔に集まる。


『あ、いやどこに行くのかなって…』


自分でも驚くほど尻すぼみで情けない声が出た。


「あー…この家生活に執拗なものが欠けてると言うか…とりあえず看病に必要そうなものを一通り揃えてこようと思って。でも直接言うのは失礼かなと…。」


気まずそうな顔のA。


「…何、寂しかったわけ?お前、可愛いとこもあんじゃん。」


一方意地悪そうな笑みのユンギ…さん。顔をくしゃっとして笑ってる。


全身から火が出そうだ。


「ユンギさん、病人を揶揄うのは流石にタチが悪いですよ。」


そう嗜める彼女の声でさえ今は焼け石に水。


「俺、買い物1人で行くわ。Aはここで待ってて。」


片手で車のキーをくるくると回しながら玄関に向かったその人。


途中でくるっと振り返って俺の髪をひと撫で。


「心配しなくてもお前が寝るまでここにいてやるよ。」


もはや消えてなくなりたかった。


立て付けの悪い玄関のドアの音でユンギさんがここを出たのがわかった。


瞬間気が抜けたのか、だんだん瞼が重くなってくる。


「ジョングクさんって意外と可愛いところあるんですね。」


そんな声が現実と夢の狭間で、耳に入ってきた。










「おーい、生きてる〜?」


そんな声が聞こえた気がして目をゆっくり開ける。


『あれ…ヒョン?』


部屋に入ってきたのは昼休みで急いで帰ってきたのか、ナース服の上に軽くパーカーを羽織ったのヒョン。


「何もないと思って色々買ってきたから勝手に冷蔵庫開けるよ。」


手のビニール袋を軽く持ち上げて俺に見せてくれた。


「…あれ?ゼリーに経口補水液…レトルト粥にカットフルーツ?自分で買いに行ったの?」


『あ、いや…知り合いが来てくれて…』


そういうと、ヒョンが一気にニヤニヤとしだした。


「へぇ〜、今度俺にも紹介してよ?」


『そんなんじゃない。』


実際あっちが俺の住所を知っているだけで、こっちは何も知らないんだから。


「そんな真っ赤な耳で何言ってんだよ笑。隠さなくていいのに。」


全然話を聞かないヒョンにむかっとしながらも寝返りを打つ。


枕元に付箋…?


ジョングクさんへ

寝るまではいたんだけど、起きるまでは流石にいられなくてごめんなさい。暖かくして早く良くなってください。


冷蔵庫に食料と水。お大事に。


丸っぽくて綺麗な字と走り書きの要点だけのメモ。
寝るまでいてくれたであろう2人を思って勝手に笑みが浮かんだ。

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蒼色(プロフ) - Mahoriさん» 結局作りましたー笑ありがとうございます! (11月21日 4時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
Mahori(プロフ) - 蒼色さん» まさか続きが作られているとは…!今から飛んで読みに行きます😉 (11月16日 20時) (レス) id: 242b4e213d (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - にゃんさん» 初めてのコメント、ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。続き出しました☺️ (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - せいなさん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 志帆さん» 続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年9月24日 18時

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