義理の兄は医者でした3 (ページ46)

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お昼休憩が終わり午後の実習が始まる。ちょうどジミンたちと並んで休憩からナースステーションに戻ったところだ。

結局午前は少し休んだ後は記録を書いてホソクさんに確認してもらって終わったし午後は頑張らないと。

同時にかなり憂鬱な気分でもある。この後、またソヒさんのところに戻らなきゃいけないのか、と。

私の漏れでたため息を聞いてさっきから隣から心配そうな視線が刺さる。
が、いちいちそれに答えていたら私は100%再実習を免れないと知っているので気にしない。

『じゃ、また後で。』

JM「無理しないでよ。」

『んー、ありがと。』

ジミンに軽く返事をしてナースステーションを出る。

そういえばユナさんがもう病室に戻った頃かな。

午後からはソヒさんの検査の付き添い予定だからユナさんが来る前に病室を出れたらいいな…。

事実を知ったあとだと検査どころではなくなってしまうだろうし。

そんなことを考えながら廊下をとぼとぼと歩く。

途中、点滴を転がしながら歩くおばあちゃんに抜かされて流石にゆっくり歩きすぎたかと速度を上げた。

ドアの前で一度深呼吸

((トントントンッ

『失礼します。』

ドアを開けるとソヒさん、ユナさん、そしてユナさんの旦那さんだろうか、30代ぐらいの男性もユナさんのベッドサイドに座っていた。

静かに一点を見つめるユナさん。

部屋に漂う異様な雰囲気。

『ソヒさん、検査のお時間なんですが…。』

SH「少し待って。」

ピシャリと放たれた冷たい声。いつもの姿からは想像できない。

SH「ユナ、黙ってばっかじゃ分からないよ。早く説明して。」

その一言で何となく察する。
まだユナさんは流産の事実を伝えていないのだと。

すると急にユナさんが静かに涙を流し始めた。

YN「…ｯハァ…せいで……ｯﾊｧﾊｧﾊｧ…ﾝｯ」

ユナさんが過呼吸になり始めているのに気づいて急いで近くに駆け寄る。

『ユナさん、落ち着いて…痛ｯｯ』

背中をさすろうとした手を強く振り払われる。

YN「触らないで!!この人殺しが!!ｯｯｯｯ」

そういうとユナさんは手近にあるものを思い切り投げ始める。

『ちょｯ…ｯｯｯｯ…やめっ』

分厚目の本や点滴スタンドを思い切りこちらに投げられバランスを保てず怪我をしていた方の足を思い切り捻ってしまった。

誰か助けを呼べる人はいないのかと周りを見るが、ソヒさんも旦那さんも流産の事実に驚愕しているようで、ぴくりとも動かない。