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その15分ほど後何食わぬ顔をしてナースステーションに戻る。


泣いた顔をどうにか元に戻すために目を冷やしたり、軽く化粧を直したりしていたらだいぶ時間を食ってしまった。


もうジミンたちは各々活動を始めたらしく、ナースステーションにはいない。


HS「お、Aちゃんいたいた。体調大丈夫?」


『え、あ、はい。でもなんで?』


顔を覗き込まれたから泣いていたのがバレたんじゃないかとヒヤヒヤする。


HS「いや、大丈夫ならいいんだけど。朝体調悪そうにしてたから。」


もしかしたら朝の申し送りでジミンに体を支えられていたのを見たのかもしれない。休憩室へ向かった時なんて周りを気にする余裕なかったし。


『全然大丈夫です。ご心配かけてすみません。』


ユナさんの流産がショックで取り乱してました、なんて言えるわけもなく無難な言葉で返答した。


HS「いえいえ。じゃあ今日も実習がんばってね。」


いつもの笑顔。そのまま数秒見つめてしまう。


この人の神経はどうなっているんだろう。
たしかユナさんの担当看護師はホソクさんだ。どうやったらこんないつも通りに過ごせるんだろうと単純に不思議に思った。


ホソクさんは自分の感情を隠すのが上手いのかな。
それとも看護師を長くやっていると慣れて何も感じなくなるのかな。悲しくないのかな?


きっと流産だけじゃなくて人の死に直面したこともたくさんあるんだろう。それに慣れるってきっと怖いことだ。


それを乗り越えて尚今、あの輝かしい笑顔でいられるホソクさんを少し怖く思った。


HS「ん?どうかした?」


動かない私を不思議に思ったのか眉を顰めたホソクさん。


『いえ…私ソヒさんのところに行きますね。』


失礼なことを考えていたのが見透かされたんじゃないかと焦って逃げるようにその場を去る。


足早に長い廊下を歩いた。いつもより少しだけ早い鼓動が胸を打つ。


病室の前にたどり着くとゆっくりと息を吐く。


ホソクさんみたいに私は切り替えができるわけじゃないけれど、医療従事者の端くれとして、せめて患者さんの前では普通でいようと自分に言い聞かせた。


トントントンッ


いつものように3回軽くノックをしてドアを開ける。


申し送りで伝えられた通り病室には、ユナさんはいなくて、昨日よりも部屋が狭く感じられた。


『ソヒさん、おはようございます。本日もよろしくお願いします。学生のAです。』

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蒼色(プロフ) - Mahoriさん» 結局作りましたー笑ありがとうございます! (11月21日 4時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
Mahori(プロフ) - 蒼色さん» まさか続きが作られているとは…!今から飛んで読みに行きます😉 (11月16日 20時) (レス) id: 242b4e213d (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - にゃんさん» 初めてのコメント、ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。続き出しました☺️ (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - せいなさん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 志帆さん» 続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年9月24日 18時

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