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Short story ページ5

自分がつい先週助けた人に今度は助けられて、やっぱりそういうのって回ってるのかな、なんて柄にもないことを考える。


「ジョングクさんこの水だけで生き延びてたんですか?」


『うん…』


枕元には3本のペットボトルと、一本は枕の上に置いてある。


「こんなんじゃ治るもんも治らないですよ。」


呆れたようにいう彼女に少しむかっとする。お前もつい先週雨の中びしょ濡れで外に座り込んでたろって。


「バカ、お前よりマシだわ。」


そう入ったツッコミに俺も心から納得する。頭をバコンと叩かれたA自体は不満そうな顔をしていたけれど。


「体温計とか薬とか…ねぇよなぁ…。」


男の一人暮らしだもんなぁなんて呟やかれている。
まぁ、事実ないんだけど。ぐるりと俺の方に体の向きを変えたAのお兄さん。


「今どんな感じ?どこが辛いとかある?」


今…頭が痛くて……暑い?のかな?


耳に言葉は入ってくるのになんとなくぼーっとしてしまう。


そこで白い手が自分に近づいてくるのが見えた。


咄嗟に顔を逆側に背ける。自分でも気づいた時には2人が少し驚いた顔をしていた。


『あ…ごめ…』


看病をしようとしてくれていたのに失礼だった…かな。


「そんな構えても何にもしねぇよ笑。体温計ないらしいから一応検温な。」


乾いたように笑った後、俺のためにゆっくり話してくれた。


『…つめたっ』


今度こそ額を触られるって分かっていたのに、思ったよりも冷たい手に声が出た。


「わり、でもだいぶ熱いわ。こんだけ熱あったら辛かったろ。」


おでこから離れた手でそのまま頭をポンポンとされた。
普段だったら不快なはずなのに今はそれが心地よく感じてただ黙って目を閉じた。


「あ、ジョングクさん、勝手に冷蔵庫開けても大丈夫ですか?ちょうどゼリー持ってきたのでしまっちゃいたくて。」


『どうぞ。』


無愛想に一言。別に水だけの冷蔵庫、見られて困るものはない。
冷蔵庫の方に向かう彼女の手には自分だったら絶対買わないような高級フルーツが使われたゼリーの箱が握られていた。


すると戻ってきたAがユンギさんの耳に一言こそっと呟いた。


「あー、俺も行くよ。」


さらっと俺に視線を流した後、車の鍵を握った。そして2人が玄関に向かって歩き出す…


「え?」


『え…あ、ごめん…』


気づいたらAの服の端を掴んでいた自分の右手…
一瞬時が止まったように2人が俺を見つめる。

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蒼色(プロフ) - Mahoriさん» 結局作りましたー笑ありがとうございます! (11月21日 4時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
Mahori(プロフ) - 蒼色さん» まさか続きが作られているとは…!今から飛んで読みに行きます😉 (11月16日 20時) (レス) id: 242b4e213d (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - にゃんさん» 初めてのコメント、ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。続き出しました☺️ (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - せいなさん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 志帆さん» 続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年9月24日 18時

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