義理の兄は医者でした3 (ページ31)

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目を覚ますと薬のおかげか体が軽い。

が、しかしユンギさんから本日安静を命じられ午前10時、私はまだベッドの中にいる。

わざわざ病院を休んだらしいユンギさんも、毛玉付きのスウェットで来てくれた。前々から溜まっていた有給を有効消化しているだけなので気にするなということらしい。

わざわざ診察セットも持って来たようでその場で軽い診察をする予定なのが分かる。

YG「今日は嫌がらないんだな笑。」

聴診器を耳にはめながら揶揄われる。

『そりゃあ…ｹﾎｯまあ。』

私だって毎日反抗するわけではない。昨日はただしんどかった記憶しかないし。

昨日と同じ通り聴診と喉を軽く見られて終わった。

YG「だいぶ腫れは引いたみたいだな。」

昨日は開けづらかった目も今日はだいぶ開くようになったし、かゆみもだいぶ引いている。

やっぱり薬ってすごいな、現代医療に感謝だ。

YG「やっぱ大分雑音聞こえるんだけど、喘息持ってないんだっけ？」

私も息を吸うたびにヒューヒューと自分の肺が鳴る音が聞こえる。何となくいつも通りの酸素の量が吸えず、息苦しい感じだ。

ユンギさんが私の人差し指にパラスオキシメーターという酸素の濃度を測ることのできるクリップのようなものを設置する。

『ない…と思います。小さい頃はあったらしいけど小学校卒業してからはずっと平気でした。』

喘息を治すために3歳からずっと水泳を習わされていたことを思い出した。やめときがわからなくて結局10年も続けた。

YG「じゃあ腫れの影響で息がしにくくなってるのかも。それきっかけに再発してるのかな。」

計測が終わって数値を確認される。

YG「95ねぇ…。問題、SPO2の正常範囲は？」

これは正直看護師じゃなくても知ってる問題じゃないだろうか。

『95以上ですよね？』

YG「正解。ギリ正常範囲内だけど安静でこの数値でしょ。息苦しさ感じない？」

眉を顰めながら尋ねてくるユンギさん。

『何というか苦しいというより、いつもより空気が少ない感じです。』

YG「喘息怪しいな。確か吸入薬家にあった気がするから苦しくなったらすぐ教えて。探しとくよ。」

ありがとうございます、と返事をしておいたが吸入は嫌いなのでなるべく遠慮させていただきたい。

YG「じゃあまた様子見に来るから今日はゆっくり寝てなさいよ。」

布団をポンポンとたたいて私の部屋からユンギさんは出て行った。