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YG「次喉ね。大きくお口開けて〜。」
ホソクさんが隣でアイスの棒を取り出す。ライトまで用意してあって本当に手際が良い。
『その棒、やです。』
喉を見られるのが簡易的な診察で1番嫌なパート。いつも嘔吐反射で吐きそうになるし。
YG「おっけ。じゃあその代わり大きく口開けて。」
必死で口を開けたがよく見えないのかユンギさんが眉を顰めた。
YG「やっぱごめん。」
反抗する間もなくすぐに木の棒でぐっと舌を抑えられる。
逃げようとする体ごと後ろからホソクさんにホールドされた。
反射でおえっと汚い音が出るが誰も気にしない。
真剣な表情のユンギさんの顔が見えてもう反抗する気も起きなかった。
YG「はい、お終い。」
HS「お疲れ様〜。」
後ろからポンポンっと肩をホソクさんがたたいてくれる。多分時間的には5分程度の短いものだったが、病院嫌いな私にとってはすごく長く感じた。
YG「アレルギー反応だろうな。顔も大分腫れてるし、喉の内側も大分。これじゃあ苦しかったでしょ。」
そういえば朝からテヒョン君に顔がデカいとか…言われたような気もする。それは腫れてるせいだったと思いたい。
HS「昨日の夕飯とかいつもと違うことしたとか、何か心当たりない?」
んー…昨日の夕飯はいつもと同じようなトマトカレーだったし、変わったことといえば髪を染めたことぐらいだ。
YG「…染料かな。夕飯とかは普通だったし、初めて髪を染めたなら何かの薬品に引っかかったんだろうな。とりあえず採血だな。この点滴のオーダーも入れといて。」
ホソクさんに指示を出すユンギさん。
その言葉に手早く動き出したホソクさん。
息びったりで感動すらある。
…だがちょっと待ってくれ。今私の嫌いな言葉が二つもきこえた。採血と点滴だと…?
ちょっと待ってくれと言おうとした時にはもうホソクさんは器具を取りに行っていたとこだった。
『採血も点滴も…やだ。』
YG「何涙目になってんだよ笑。看護学生なくせに針刺されるの怖いの?大丈夫、あいつ針刺し上手いから身をもって体験して学べば。」
ユンさんは呑気なことを言いながら笑ってる。
『私の血管…見つかりにくいっていつも言われるんです。細いし逃げるって。』
学校での採血ではいつもなかなか血が取れなくて、ぐりぐりされる。しかもそれでもうまくいかなくて結局手の甲からの採血が割とよくある。
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蒼色(プロフ) - Mahoriさん» 結局作りましたー笑ありがとうございます! (11月21日 4時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
Mahori(プロフ) - 蒼色さん» まさか続きが作られているとは…!今から飛んで読みに行きます😉 (11月16日 20時) (レス) id: 242b4e213d (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - にゃんさん» 初めてのコメント、ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。続き出しました☺️ (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - せいなさん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 志帆さん» 続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年9月24日 18時