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目を開けると視界に入ってきたのは白い天井。独特な消毒の匂いを感じここは病院だったことを思い出した。
そういえばさっき…
ていうか今何時?どれくらい寝てた?窓のない部屋からは見分けることはできない。
ポケットに入れっぱなしにしてあったスマホで時間を確かめるとちょうど12時で昼休みの時間だった。
その時ドアがほとんど音もなくゆっくりと開く。
HS「あれ、目、覚めてたの?」
流石気遣いがすごい。ドアを開ける音だけで割と人の性格が分かったりするものだ。
『あ、ホソクさん。今ちょうど起きました。』
HS「もうちょっと寝てても良かったのに。で、調子はどう?」
何となく体にだるさと微妙な頭痛は残ったがさっきのような凄まじい倦怠感と眩暈は消えた。
『大分良くなりました。ありがとうございます。』
HS「本当?顔色はあんまり良くないけど。」
しゃがみ込んで顔を覗き込まれてドキッとする。
ホソクさん…最初は気づかなかったけどすごく綺麗なフェイスライン。
『いえ、大丈夫です。ご迷惑おかけしました。午後からは実習続けさせてもらえませんか?ッケホ』
ホソクさんはうーんと少し考えるような仕草をする。
HS「んー、あんまり顔色良くないんだよな…。一応熱測ろうか。なかったらいいよ。」
そう言ってポケットから体温計を取り出してくれた。
言われた通りに脇に挟む。多分熱はない。
『多分熱はないですよ…ケホッケホッ』
HS「風邪引いた?咳出てるけど。」
朝起きてからしばらくして平気だったのだが、また寝たからか喉の違和感がぶり返してきた。
『多分寝起きで喉が乾燥してるんだと思います。ッケホ』
そしてすぐに体温計がなった。
最近の体温計はすごく優秀だ。わずか1分足らずで正確な体温を測定できるんだから。
『えっと…6度8分です。』
HS「ほんと?」
疑われるが紛れもなく本当だ。信じてもらえてないようなので体温計を手渡しする。
HS「本当だ。なんかあると思ったんだけどなぁ…。まあ午後から実習戻ってもいいよ。辛かったらすぐ休むことね。」
何となく納得をしていなさそうな顔をしながらも実習の許可を獲得することができた。
『ありがとうございます。それと、ご迷惑をおかけしました…ッケホッ』
HS「いえいえ。咳止まらないようだったらマスクしてね。」
じゃあ僕呼ばれてるから行くね、と颯爽と部屋を出るホソクさん。彼こそいつも忙しそうにしているがいつ休んでいるんだろう。
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蒼色(プロフ) - Mahoriさん» 結局作りましたー笑ありがとうございます! (11月21日 4時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
Mahori(プロフ) - 蒼色さん» まさか続きが作られているとは…!今から飛んで読みに行きます😉 (11月16日 20時) (レス) id: 242b4e213d (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - にゃんさん» 初めてのコメント、ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。続き出しました☺️ (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - せいなさん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 志帆さん» 続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年9月24日 18時