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「ねぇ！アナタよ！聞いているの！若いおねえさん。」
誰かが大きな声を出しているな、と思ったがまさか自分に向けてだとは思わず、反応が遅れてしまった。
『あ、私ですか？すみません、気がつかなくて。なんでしょうか？』
上にはなんだか怒った顔の三十代ぐらいの女性が立っている。
「学生なのに優先席に座るなんて、どうかしてるわ！私がバッグにつけているこのキーホルダーが見えないの！？アナタのせいでなんだかお腹が張ってきたわ。」
大声で怒鳴り散らかされて、周りからも視線を集めてしまう。女性のキーホルダーは、お母さんが赤ちゃんを抱いているもので、すぐにこの人は妊婦さんなんだと分かった。
『あ…すみません。でも、』
「でも、じゃないわ！他にもアナタよりここに座るべき人がたくさんいるでしょう！いい加減になさい！早く席を代わって！」
その女の人が指を刺した先にはご老人や、子供がたくさん立っていた。そう言われてしまうと確かに私はここに座るべきではないような気がする。
私が足を怪我しているのが人ごみで見えていないのか、非常識ね、なんて囁かれてる答えが聞こえてきてくる。恥ずかしくて顔から火が吹き出そうだ。
私も怪我をしているからここに座っているんだから、そんなに怒鳴らなくてもいいのに。仮にも靭帯損傷なんだから。
『…すみません。すぐにどきます。』
「なに！その不服そうな顔は！早くどきなさい！」
思ったことが顔に出やすい私は不服そうな表情をしてしまったらしい。
早急に立ち去ろうと足に力を入れた…が捻挫した足に痛みが走ってもう一度すわる。テヒョンさんが私の松葉杖を持ってくれているから、それなしだとうまく立ち上がれないのだ。
何とか立ちあがろうと試行錯誤していると、右足に激痛が走る
『イｯｯｯｯ!! …ｯ！はぁ…なにするんですか。』
「あら、ごめんなさい。そんなに強く押していないでしょう。なんてわざとらしいのかしら。」
わざとらしい顔で笑うその女性のピンヒールが私の足の包帯に食い込んでいた。
流石に周りの人もやばいと思い始めたのか、声をかけようか迷っているような仕草が見られる。
好奇の視線に晒されるのも、いくら立とうとしてもうまく力の入らない足にも、右足に走り続ける激痛にもイライラして、何より悔しくて、目の前の視線が水でぼやける。
「あ、A！やっと見つけた！って何で泣いてんの？」
『…え？』
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蒼色(プロフ) - ななさん» ななさん、こんにちは。そうなんです笑。ちょうど半日ぐらい違って皆さんが読みやすい夜に投稿ができないことも申し訳ないです💦続編でも是非よろしくお願いします！ (8月26日 0時) (
レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - カナダにいらっしゃったんですね…‼︎なんとなく時差はあるのかなと感じていました笑。続編もお供させてください！笑笑笑 (8月25日 23時) (レス) @page50 id: 3dac742d50 (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - asさん» asさん、こんにちは。そんな日課の一部にしてくださるなんて嬉しすぎて感激です。続き今アップしました。このお話を読んでくださりありがとうございました。 (8月25日 23時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
as(プロフ) - 前作からお話読ませていただいてます！最近は朝起きてからと夜寝る前にこのお話読むのが日課でした…。続編を今か今かと待ちわびてます (8月25日 21時) (レス) id: ca05a930ec (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、こんにちは。そんなこと言っていただけるなんて嬉しいです。続編も是非是非よろしくお願いします！ (8月25日 21時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼色 | 作成日時：2023年8月17日 0時
