義理の兄は医者でした

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『絶対嫌です。歩けるのになんで乗らなきゃいけないんですか？別に平気ですって。』


車椅子に乗るとなんだかすごい怪我してる人みたいで嫌だし、何よりその状態でユンギさんにあったら言い訳できないじゃないか。


JM「あんまり無理すると悪化するかもしれないじゃん。足も怪我してるんだから。」


『別に病院内ちょっと歩くぐらいで悪化するほどヤワじゃないけど？』


JM「そういう問題じゃないの。とにかく安静にしておいたほうがいいに決まってるだろ。」


とにかく車椅子になりたくない私ととにかく過保護なジミン。このくだらない戦いは思わぬ横槍によって邪魔された。


JN「はい、病院なんだからまず静かにして。で、Aさんは大人しく座って。大体歩くのに支障が出てるんだからそんなに軽傷でもないでしょ。」


『歩くのに支障って…そんな大袈裟な…。』


JN「はい、うるさい。早く座る。こうやって自主的に座るっていう選択肢を与えてあげている間に大人しく座るのが得策じゃない？」


ジミンに似たような黒いオーラみたいなものが見えて、これはもう何をしても無駄だなと悟る。


JM「最初からさっさと乗ればいいのに。」


自分じゃなくてジン先生の言うことをきいたのがむかっとしたのかぷくっとほっぺを膨らませたジミン。


普通の男子、いや女子でもやったら引かれるような動作をこいつは持ち前の顔の良さで平気でやる。


諦めて車椅子に座ってジン先生に押してもらう。整形外科までの道のりは割と長くて素直に車椅子になっておいて良かったかもしれない。


3階にあるようでエレベーターに乗る、病院仕様でゆっくりとアナウンス付きでドアが開いた…


JN「…え？ユンギ？久しぶりじゃん。」


YG「あれ…ジニヒョン…なんでこんなところに？」


頭上から知っている声が降ってきた。車椅子により視線が低くなっているので気づかなかったが、なんとも偶然、２階でユンギさんが乗り込んできてしまったのだ。そしてすぐに私の存在にも気がついた。


YG「…って、え？なんでお前…どっか怪我したの？」


見下ろしながら聞いてくるユンギさん。


JN「待ってよ2人って知り合いなの？」


『ジン先生こそ…ユンギさんのこと知ってるんですか？』


3人錯乱状態、そして1人は意味が分からず石と化している。


ジミンには申し訳ないがわざわざ説明できる余裕がないと言うか、自分もいまいち分かっていない。

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