義理の兄は医者でした

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『おはよージミナ。』


翌日、学校に通うと、実習に向けてすっかり髪色が暗くなったジミンがいた。


実は高校からの同級生で腐れ縁ってやつだ。


JM「おはよう、A」


つい最近まで抜きっぱなしの金髪で少し間違えたらヤンキーみたいな見た目をしてたのに、今はいかにも優等生といった黒髪の爽やかな笑顔だ。


いや、もともと成績的には全ての教科において平均(より少し下)の成績を取っていた私とは違い、入学時からトップを貫いていたジミン、もともと優等生だけど。


コイツは学生みんながテスト前、死にそうな顔をして登校する中1人だけ涼しい顔をするようなやつだ。


JM「そろそろ中期テストだよね。勉強しなきゃ。」


うん、何を隠そうもう少しで恐怖のテスト期間だ。もちろん私も勉強しなければいけないのはわかっているのだが、基本やる気にならない。


多分ジミンはそれを分かった上でニヤニヤしながら私を焦らせようとしているのだからなかなか悪趣味である。


『いや、まじでそれどころじゃなかったんよ。パパが再婚してさぁ、同居そろそろ始めるの。新しく義理の兄弟ができたんだけどなかなかな曲者たちでさ。』


しばらくの沈黙


JM「…は？俺なんも聞いてないけど？どういうこと？詳しく話してもらっていい？」


あぁ、これは報告が必要系だったのか。


ジミンは基本的に私にかなり過保護だ。あまりにもうるさくジミンが心配するので一時期は毎日カトクをしていたのだが、うるさすぎるとバッサリ切られ、それからはいまいち何の報告をしたらいいのか謎だ。


『え、いや、ただパパが再婚したってだけだよ。』


JM「それって…大丈夫なの？息子って言ったってAのお父さんの歳的に年頃の男たちと同居するってことでしょ？」


つまり…ジミンが心配してるのは私が女として…ってこと？


『いやいや、ないない。うん、ないよ。』


そういうとジミンはイラついたように髪をかき上げた。いつもの癖のようにやるけど私はそろそろ禿げるんじゃないかと、密かに心配している。


JM「…だいたいいつもAは危機感が欠如しすぎだよね。だからテスト前も痛い目見るんだよ。いつも結局三日ぐらいぶっ通しで徹夜して結局体調崩すんだから。」


ジミンのうるさいお説教が始まりそうなところでちょうど先生が入ってきた。


いつもは一生入ってくんなって思ってるけど今日ばかりは少しありがたい。説教モードのジミンは先生なんかよりずっと怖い。

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