寂しがり屋。2 慶舎 ページ41
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「あの李牧様…、」
「慶舎と会うのは禁止したはずですよ」
「私まだ何も言ってませんけど…。」
「Aの言いたい事は分かります。何年貴女の先生をしていると思っているんですか」
李牧様は私の言いたい事はお見通しのようで、慶舎さんに会ってもいいかと訪ねようとしたら、先に釘を刺された。
会うことを禁止されてから一週間。
最近は常に行動を共にすることが多かったから、隣に慶舎さんがいないのが変な感じ。前までは素っ気ない態度の慶舎さんを私が追いかけるような立場だったのに、今では慶舎さんの方が私を追いかけて来ては、側にいてくれと抱き締めてくる。
「私は二人の邪魔をしたい訳ではないんです。もし、反対していたなら付き合うこと事態認めません。慶舎の才能には期待していますし。いえ、一番の理由は貴女かも知れません」
「私ですか…？」
「大事にしていた可愛い弟子を取られて、少し嫉妬してしまいました」
隣に座っている李牧様は寂しそうな表情を浮かべ、私の手を握った。温かく大きな手。互いの肩が触れ、意味もなく見つめあってしまう。
時間にして数秒。
バサッと何かが落ちた音がして振り向けば、扉の前で立ち尽くしている慶舎さんの姿。床に散らばった資料に構うことなく、視線は手を握られ見つめあう私と李牧様に向けられていた。
「あの、慶舎さん…、」
一瞬不機嫌そうに眉をしかめ、何事もなかったように床に散らばった資料を広い集める慶舎さんに、私も手伝いますと近づけば必要ないと目を逸らして拒んだ。
初めて会った時のような冷たい態度。無表情で、他人を拒絶するような昔の慶舎さんに戻ったようで。
「李牧様…頼まれていた資料はこれで全部です」
「ご苦労様でした。慶舎も一緒にお茶でも…、」
「私は用がありますので……失礼します」
李牧様に一礼すると部屋を出て行こうとする慶舎さんの腕を、私は咄嗟に掴んだ。
「何か用か？」
「用かって…その…、」
「用がないなら、手を離せ」
「慶舎さん…。」
突き放すような言葉に、私は引き留めることも出来ず俯いたまま。少しは恋人らしくなってきたと思ったのに、また慶舎さんは出会った頃のように心を閉ざしてしまうんだろうか。
「慶舎、素直に寂しかったと言ってあげたらどうですか？Aよりも、自分の方が会いたかったと」
「私は別に…、」
「では、今すぐにでも抱きしめようとAの背に回そうとしてるその手は、どう説明するつもりです？」
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まどか - 本編のほうのパスワードを教えてください。 (2022年8月3日 18時) (
レス) id: 424ebb80af (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコ(プロフ) - 唯一無二の貴方２がみたいのでパスワードを教えて下さい。 (2022年7月30日 19時) (レス) id: 42086511e3 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - あおさん» リクエストありがとうございます。那貴は今まで書いたことないキャラです。大人な雰囲気があって格好いいですよね。余り感情を表に出さないキャラだと思いますが、主人公と二人きりだとデレてくれたら…そのギャップに萌えそうです笑。番外編で待ってくださいね！ (2020年3月5日 20時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。遅ればせながらbluemoon様の作品を楽しみに日々生活させて頂いております！リクエストさせてください！大好きな那貴のお話書いていただけたらな、、と思っております！是非お時間あればお願いしたいです^_^ (2020年3月5日 1時) (レス) id: 78f704a63d (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - とりけらとぷすさん» 私も輪虎は書いていて楽しいキャラでもあります。無邪気で子供みたいな性格が可愛いなと想像しながら、毎回書かせていただきました。リクエストありがとうございます！番外編2の方でお話しを書きたいと思います。待っていてくださると嬉しいです(^-^) (2020年2月19日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年7月20日 9時
