117.愛される悦び。2 ページ19
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「ハァ…っ…父上…っ」
キスの合間に父上の名を呼べば、私に笑いかけて優しく頭を撫でてくれる。
与えられる快楽と、少しの不安。
キス一つも上手く出来ない私は荒い呼吸ばかり繰り返し、父上の舌に翻弄されるがまま。絡み付いてきたかと思えば、きつく吸われて。
体の中心が熱く、何だか変な気分。
キスだけじゃなく…もっと…。
「どうしました?」
「なっ…何でもないです…。」
「ンフ。意地を張らずどうして欲しいか言って下さい」
「そんなこと…。」
恥ずかしくて言えない。
もっと触れて欲しいなんて。
キスだけじゃ物足りないなんて。
「では、今日はここまでにしときましょうか」
「え、」
「無理強いはまぁ嫌いではないですが。Aに嫌われたくないですからねェ」
「嫌いになんてなりません!父上を嫌うなんてこと…。父上がその…キスばかりで…触れてくれないから…だからっ!」
はだけた衣服を直して起き上がろうとする私に、父上は覆い被さってきた。
「Aにしては上出来です。今さら止められる訳ないですよねェ。私を煽った責任はその体でたっぷりと教えてさしあげます。初めての男がどんなモノか」
煽った…だなんてよく言う。
私にそう言わせたのは父上の方。何も知らない子供の私は、父上の策にまんまと嵌まっただけ。
その証拠に、父上は挑発的な目で私を見る。肌の感触を確かめるように大きな手が、熱い舌が、体の敏感な部分に触れる度、甘い声が漏れる。
「……痛っ…!」
「A…。」
下腹部に走る痛み。こじ開けて中に入ってくるモノの大きさに痛くて自然と涙が溢れた。
このまま奥まで貫かれたら…。
「私も余裕がありませんっ…止めるなら、」
「やめ…ないで…。はなれないで…。」
動き止めた父上が「いいんですね?」ともう一度私に念を押す。
正直怖い。
でも、父上が離れて行く方がもっと怖い。
「初めては…父上がいい…。」
手を伸ばせば、腕を引いて抱きしめてくれた。
「A、愛しています」
吐息混じりに囁く言葉。強ばった体から力が抜けて、それを待っていたかのように一気に奥まで貫かれた。
痛みは初めだけ。
律動に合わせて与えられる快楽に、愛されることに、今は全て身を委ねるだけ。
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bluemoon(プロフ) - うーちゃんさん» 今晩は。只今編集作業をしている最中で、終わり次第パスワードを外させて頂きます。ご迷惑をおかけ致しますがお待ち頂けますようお願い致します。メッセージありがとうございますね。 (2022年6月15日 20時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
うーちゃん(プロフ) - こんにちは☺︎ 4から見たいのですがパスワードがかかっており見れません(>_<) 教えていただけませんか?すごく面白くて一気読みしてしまいました! (2022年6月15日 6時) (レス) id: ff65ffef2e (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - おはようございます。体調だいぶ良くなりました。お気遣いありがとうございます。書きたい衝動になっているので、自分のペースで更新していきたいと思います。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月17日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
Mimina(プロフ) - こんばんわ!体調大丈夫ですか?心配です。元気なったらまた素敵なお話楽しみにしています!ゆっくり休んでくださいね! (2019年8月17日 0時) (レス) id: 4c3be01646 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Miminaさん» 返信遅くなってごめんなさい。ちょっと体調を崩してしまって、申し訳ありません。何回も読んでいただいてありがとうございます!更新頑張らないとですね。ありがとうございました。 (2019年7月31日 5時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:bluemoon | 作成日時:2019年6月9日 7時