115.心開いて。 ページ17
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「それで、私の部屋に来たと？」
「うっ…だって…一人で部屋に…っ」
「そう泣かれると、まるで私が泣かせたみたいじゃないか」
涙で濡れた私のぐしゃぐしゃの顔を見て、騰さんは「泣かない泣かない」と布で顔を拭いてくれた。その優しさにまた涙が溢れる。
「こんな夜更けに男の部屋に来るなど無防備もいいところです」
「自分の部屋にいたくない…っ…。」
「では、私と一緒に寝ますか？」
「え…。」
「殿の温もりでなくても、私も男です。Aの寂しさを埋めることは出来るでしょう」
ドサッと押し倒されたのは寝台の上。
訳が分からず、騰さんの顔を見つめてしまう。
「逃げ出さないのは肯定と捉えます」
「え、どういう、」
「この事は、殿には内緒ですよ？」
「騰、何が内緒なんですか？」
服へと伸びてきた騰さんの手を止めたのは父上の声。扉横で仁王立ちで立っていた父上は、ずかずかと歩いて来ると寝台に倒れている私の体を抱き上げた。
「父上…！」
「すぐ目を離すと、これです。貴女が誰のモノか。いい加減はっきりとさせましょうかねェ」
「離して下さい！私は父上の所にはっ」
抗議しようとする唇をキスで塞がれた。
父上とキスをしたのはたった一度だけ。
それも触れるだけの簡単なもの。
「ん…っ」
でも今日は長くて、息が続かない。酸素を求めて口を開けば、それを待っていたように舌を絡めとられた。静かな部屋に響くのは、鼓膜を刺激する水音。
「殿、私は席を外しましょうか？」
「……いえ、このままAを私の部屋に連れて行きます」
「父上…。」
「そんな蕩けた表情をして。そんなに私との行為が気持ちよかったですかァ？」
自分がどんな表情で父上を見ているのか。触れられた唇も熱い舌も、何度もキスを体験したのに、父上とのキスはそのどれとも違う。
「Aは私に惚れていますね？今までの貴女の態度を見ていればわかります」
「そんなこと、」
「認めたらどうですか？強情を張らず、いつまでも自分の気持ちを偽るのはやめなさい」
「私は…、」
「返事は私の部屋で聞きましょうか？今日は抱くのを止めるつもりはないですから」
父上の甘い言葉に、胸の痛みといつのまにか涙は消えていた。
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bluemoon(プロフ) - うーちゃんさん» 今晩は。只今編集作業をしている最中で、終わり次第パスワードを外させて頂きます。ご迷惑をおかけ致しますがお待ち頂けますようお願い致します。メッセージありがとうございますね。 (2022年6月15日 20時) (
レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
うーちゃん(プロフ) - こんにちは☺︎ 4から見たいのですがパスワードがかかっており見れません(>_<) 教えていただけませんか？すごく面白くて一気読みしてしまいました！ (2022年6月15日 6時) (レス) id: ff65ffef2e (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - おはようございます。体調だいぶ良くなりました。お気遣いありがとうございます。書きたい衝動になっているので、自分のペースで更新していきたいと思います。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月17日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
Mimina(プロフ) - こんばんわ！体調大丈夫ですか？心配です。元気なったらまた素敵なお話楽しみにしています！ゆっくり休んでくださいね！ (2019年8月17日 0時) (レス) id: 4c3be01646 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Miminaさん» 返信遅くなってごめんなさい。ちょっと体調を崩してしまって、申し訳ありません。何回も読んでいただいてありがとうございます！更新頑張らないとですね。ありがとうございました。 (2019年7月31日 5時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年6月9日 7時
