104.賭けの内容。 ページ6
.
「あの…父上。これはどういう状況でしょうか？」
「どういう、とはまた否ことを言いますねェ。煽ったのはAのはずでは？」
「煽るなんて、私はただ賭けをしようと言っただけで！こう言う事ではないです！」
「では、貴女がどんな意味で言ったのか。その体で教えてもらいましょうか」
ダメだ。完全に父上は勘違いをしている。私の言葉も右から左で、自分の都合のいい解釈に変更されている。
寝台に押し倒され、見上げる視線の先には父上。私の両手を片手一つで簡単に拘束すると、覆い被さってきた。圧が凄すぎて、逃げ出す余裕もない。
「待ってっ！」
「待ちません。何度貴女にお預けをされればいいんですか？私の身にもなって下さい」
「父上の方こそ、私の身になって下さい！」
唯一動かせる足をバタバタと動かして抵抗。そんな事で父上が引き下がるとは思えないが、でも自分なりの抵抗を試みる。
「父上も知ってる通り。私…その男性経験がありません…。」
「ンフ。もちろん知っていますよ。もし経験などあると貴女の口から聞かされたら、相手の男をどうしてあげましょうか」
未遂とはいえ、政に襲われそうになったことは黙っていよう。
「さっき私が言った賭け、父上覚えているでしょう？」
「ですから、貴女を抱いてあげるんです、」
「もう、話を飛躍し過ぎないで！私が言ったのは、戦に参加して政の手助けが出来たらこれからも戦場に行く。父上はこれに関して口出ししない。もし私が役に立たないと思った時は、素直に父上の言葉に従います。私をどう扱ってもらっても構いません。この体を父上に捧げる覚悟です」
「時に見せる貴女の強い眼差し。恥ずかしがりやで、泣き虫で。貴女といると本当に退屈しません。いいでしょう。その賭けに乗ります」
「今の言葉忘れないで下さいよ」
「Aこそ、忘れないで下さい」
安心仕切った私に、触れるだけのキスをして父上は私の体を抱き起こした。
「今…父上キスした…？」
「さぁ、何のことですか？」
「惚けないで下さい！」
頬を膨らまし抗議する私を「減るものでもないですよねェ」と父上は笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 794人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
bluemoon(プロフ) - うーちゃんさん» 今晩は。只今編集作業をしている最中で、終わり次第パスワードを外させて頂きます。ご迷惑をおかけ致しますがお待ち頂けますようお願い致します。メッセージありがとうございますね。 (2022年6月15日 20時) (
レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
うーちゃん(プロフ) - こんにちは☺︎ 4から見たいのですがパスワードがかかっており見れません(>_<) 教えていただけませんか？すごく面白くて一気読みしてしまいました！ (2022年6月15日 6時) (レス) id: ff65ffef2e (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - おはようございます。体調だいぶ良くなりました。お気遣いありがとうございます。書きたい衝動になっているので、自分のペースで更新していきたいと思います。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月17日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
Mimina(プロフ) - こんばんわ！体調大丈夫ですか？心配です。元気なったらまた素敵なお話楽しみにしています！ゆっくり休んでくださいね！ (2019年8月17日 0時) (レス) id: 4c3be01646 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Miminaさん» 返信遅くなってごめんなさい。ちょっと体調を崩してしまって、申し訳ありません。何回も読んでいただいてありがとうございます！更新頑張らないとですね。ありがとうございました。 (2019年7月31日 5時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年6月9日 7時
