129.側にいて欲しい。 ページ31
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「信…。」
寝台で荒い呼吸を信は繰り返す。体中に巻かれた包帯。傷だらけになりながらも、いつも私達を救ってくれる。
その度に何も出来ない自分の無力差を思い知らされる。
隣の寝台には羌瘣が寝ていた。壁さん達が羌瘣を刺客の一人として連れて行こうとするのを、信が止めた。
"俺の伍の仲間の羌瘣だ！"
それでも渋い顔をする壁さんに私が離れず見張っていますと言えば、深いため息とともに部屋を出ていった。
「…っ……A……。」
空ろな目をして私の名前を呼ぶ信の手を握り、ここにいるよと告げれば少しだけ信は微笑む。
「お前が…いなくなる夢をみた…。」
「私が…？」
「お前だから言うけど…。俺…お前が側にいてくれねェと、なんて言うか心配って言うか。お前を守ろうと強くなれる反面、お前に何かあったらと思うと怖くて…。弱音なんか吐いて情けねェよな」
らしくないと片手で信は顔を隠した。
「私も信や政。貂に父上…自分に関わる人達に何かあったらと思うと怖い。どんなに強がっても人は一人では生きられない。その人達を守ろうと強くなれるし、その人達がいるから前へ進める。だから、弱音吐いてもいいと思う。みんなの前じゃ言えないなら、私の前だけでも」
「A…。」
「ゆっくり休んで」
信の額に手を乗せると、その上から信が私の手を握った。
「お前が側にいてくれるだけで安心できる…。それと同時に実感するんだけどさ。俺…お前の事が好きなんだって…。Aずっと俺の側にいて欲しい」
私の返事を待たずに信が寝息をたて始めた。
握られたままの手。
好きだと告白された私は、どうすればいいかと信の寝顔を見つめる。
「A…お前も疲れているだろう」
「政…。」
壁に背を預けてじっと私を見る政の冷たい目。
いつからいたのか、声をかけてくれてもいいのに…。
「俺がここにいるのが不満か？」
「そんなこと、」
「ならば、そんな顔をするな。お前に側にいて欲しいと思っているのは、俺も同じだ」
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bluemoon(プロフ) - うーちゃんさん» 今晩は。只今編集作業をしている最中で、終わり次第パスワードを外させて頂きます。ご迷惑をおかけ致しますがお待ち頂けますようお願い致します。メッセージありがとうございますね。 (2022年6月15日 20時) (
レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
うーちゃん(プロフ) - こんにちは☺︎ 4から見たいのですがパスワードがかかっており見れません(>_<) 教えていただけませんか？すごく面白くて一気読みしてしまいました！ (2022年6月15日 6時) (レス) id: ff65ffef2e (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - おはようございます。体調だいぶ良くなりました。お気遣いありがとうございます。書きたい衝動になっているので、自分のペースで更新していきたいと思います。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月17日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
Mimina(プロフ) - こんばんわ！体調大丈夫ですか？心配です。元気なったらまた素敵なお話楽しみにしています！ゆっくり休んでくださいね！ (2019年8月17日 0時) (レス) id: 4c3be01646 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Miminaさん» 返信遅くなってごめんなさい。ちょっと体調を崩してしまって、申し訳ありません。何回も読んでいただいてありがとうございます！更新頑張らないとですね。ありがとうございました。 (2019年7月31日 5時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年6月9日 7時
