327.自分で決める。 ページ40
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貂と別れ、見張り台からの階段を下りているとそこには政が待っていた。壁に背を預け目を閉じている様子に、立ったままで寝ているのかなと、政の顔を覗き込む。
整った顔立ちに精悍さが相まって、初めて会った時よりも大人っぽくなった。年の離れた大人達に囲まれて日々執務をこなしているから、私と歳もそんなに離れていないのに…。
幼い私と比べても逞しく感じる。
「政には…私よりも相応しい人がいいじゃないかな…。」
「相応しいか、相応しくないかは、俺が決める事だ」
「政、起きてたの！？」
「初めから寝てなどいない。それより、何故自分が俺に相応しくないなどと口にした？」
「それは……そう思ったからで…。生まれも曖昧だし、特に何かに秀でた才能もない。特に目を引く美人ってわけでも…、」
スッと伸びてきた政の手に顎を持たれ、近づいてきた唇に反射的に目を閉じた。
「これが目を引かない容姿なものか。全てに置いてお前は美しい。どの女よりも、俺にとっては一番の女だ。多くの男が魅了されるように、自分だけのモノにしたいと思うだろう。生まれや才能など、俺にとってはどうでもいい。Aが好きだ」
口付けをされるかもと、勝手に目を閉じて恥ずかしい。
待っているような素振りをしたことを。
「これから皆に言葉をかけにいく。Aも付いて来い」
「あ、うん…。」
「それと、望みのモノを与えてやってなかったな」
私の体を抱きしめた政は、望みのモノの与えてやると私に口付けをした。片手で髪を撫でては、もう片方の手は腰を撫でる。温かい舌が口内に入ってきても、拒まず受け入れる。
「んっ…、」
蕩けそうな行為に、力が抜けた体を政が強く抱きとめてくれた。長い口付け、それだけでも気持ちいい。
「これ以上はお預けだ」
「…政…っ…。」
「積極的な口付けをどこで学んだか。どんな男に抱かれたのか、この戦が終わったら寝台の上でじっくりと、お前に聞いてやろう。覚悟しておけ」
軽く唇を押し当てての口付けをした政は、ぼうっとする私の頬を撫で、手を取ると皆が寝ている場所へと歩き出した。
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bluemoon(プロフ) - イルカさん» コメントありがとうございます。推しが同じ読者様に会えて嬉しいです。花嫁本編では王騎将軍の救済ルートを避けてしまったので、中編集で幸せになっていただきたいと思います。王騎将軍とのお話久しぶりに書く気がします。まずは花嫁8ですね。頑張ります！ (2020年12月27日 8時) (
レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
イルカ - 私は王騎将軍オシなのですっごく楽しみです！！シリーズ8も楽しみにしてます。 (2020年12月26日 23時) (レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - ノンさん» テストお疲れ様でした。アニメ楽しみですね！どんな声優さんが演じてくれるのか、情報を解禁されるのもワクワクしますね。私ももう少しでお仕事が長いお休みに入るので、更新頑張ります！作品に遊びに来ていただいてありがとうございます。 (2020年12月21日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 執筆活動お疲れ様です！！無事にテストが終わりゆっくりできる時間が出来たので小説を読みに来ました！これからの展開が楽しみです！春にはキングダムのアニメ3期も再開されるので今からキングダム熱を上げています笑笑 (2020年12月21日 17時) (レス) id: a804f7d386 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Tomoyoさん» お久しぶりです。三連休ですか、いいですね。明日から私はまた仕事です…。時間を見つけてこれから更新頑張りたいと思います！コメントありがとうございます。 (2020年11月22日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2020年6月20日 15時
