23.抜け道。 ページ23
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「うっ…漂が…っ…！」
漂が亡くなったと信から告げられ、その場に崩れ落ちた。拭っても拭っても涙は溢れてきて、人目も憚らずに声を出して泣く。
「A…。」
パンッと乾いた音。
私へと伸ばしてきた政の手を、信が叩き落とした。
「触るんじゃねェ！どんな面してコイツの事慰めるつもりだ！全部お前のせいじゃねェか！！」
「信っ…止めて！」
「何でこんなヤツの事庇うんだ！お前、悔しくないのか！」
「悔しいよ！悲しいけどっ…政を責めた所で漂は返って来ない…！それに…信が思ってるほど政は悪い人ではないから…。」
「…だよ…それ。お前まさかコイツのこと、」
言いかけた信の言葉は、遠くから聞こえてきた悲鳴によってかきけされた。大勢の足音が近づいて来る。川面には幾つもの灯火が映っていて。その全てが自分達の元に歩みを進めていた。
「不味いな。追っ手がここに来る」
「追っ手…？」
追っ手ってまさか、さっき政の命を狙ってきたあの男の人のような…？
信に剣を折られ命乞いする男を、政は何の躊躇いもなく斬り捨てた。情けなどかける必要はないと、命を奪われるなら奪い返してやる。政に迷いは無かった。
「くそっ！それじゃもう人暴れするか！！」
「お前…軍と戦う気か？」
信じられないのは、私も同じ。あの大軍相手に戦えるのは、信と政だけ。とても正気とは思えない。
それでも信は付いて来いと、政を挑発する。
「……仕方ない。Aは俺の側を離れるな」
「はあ？何でコイツを守るのがお前の役目みたいになってんだ！Aは俺が守る！これから先、ずっとな」
「下らない冗談は止めろ。粗暴なお前の側に居るのでは、Aの気の休まる時間がない」
「上等じゃねェか！今、ここでお前とケリつけるか？」
「二人ともケンカしな、」
「バカかお前ら」
「え、今しゃべった…？」
じっと私達を見つめる……着ぐるみ？
真ん丸な大きな目にずんぐりとした体。鳥のようで鳥ではないような、不思議な生き物。
「抜け道を知っているついて来い」
私の勘違いではなく、その生き物は言葉を発した。
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ノア - 初めまして、この作品の王騎様と夢主の絡みが好きで毎月読み返しておりました。読み手に戻られることを考えていらっしゃるとお伺いしましたが是非とも見れる形に残しては頂けないでしょうか。毎回癒されながら拝見させていただいておりました。 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: c471de6204 (このIDを非表示/違反報告)
( ´ω` )/(プロフ) - おもしろかったです。続きは見れないんですか？ (2022年7月31日 9時) (レス) id: 16f8a40083 (このIDを非表示/違反報告)
i05x09(プロフ) - 突然すみません。とても面白くて読み進めていたのですが、続きはもう読めないのでしょうか…？ (2022年7月30日 19時) (レス) id: a85be77842 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - 凌さん» 160�兪宛紊塙佑┐討�話し書いています。ですが、読者様のお好きな設定で読んでいただければ。コメントありがとうございます。 (2020年7月4日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 主人公の身長はどのくらいですか？ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年4月28日 0時
