2.信と漂。 ページ2
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「―――きろ。おいっ、いつまで寝てんだよ！」
「…っ…お母さん耳元で怒鳴らないでよ…」
母親とのいつものやり取りに、「今から起きるから…」と嘘をついて、もう一度布団を頭から被ろうとした。被ろうとするのに、肝心の布団が掴めずに手は空しく空を切ってしまう。
「あれ…？」
「あれ？じゃねェよ！マジで起きねェと里典にどやされるぞ。いつまでも俺が庇ってやれると思うなよ」
「そう言ってても、大好きなAの為なら自ら進んで怒られにいくんだろ？」
「べっ、別に俺はコイツの事なんて何とも…。」
「信は素直じゃないな」
「そう言うお前はどうなんだよ？」
「俺？俺はAこと好きだよ。いつかここから抜け出して、武勲をあげて、天下の大将軍に上り詰めた暁には、Aに正式な求婚を申し込むつもりだ」
「……そんな事俺がさせねェ」
「なら、勝負で決めるか？」
「上等じゃねェか！」
私を挟んで、睨み合う二人の青年。
一人は鋭い目付きに口調が荒く、もう一人は目鼻立ちの整った青年。二人ともお世辞には綺麗な格好とは言えない。破れたボロボロの服に、手には木刀。
どこかで見たような気が……。
「あっ！！」
「急に大きな声出してなんだよ？」
「だって、二人は…。あれ、私……生きてる…？」
「なにバカな事言ってんだ？お前、どう見ても生きてるだろ」
信と呼ばれていた青年の当たり前の反応。でも、私にはそれが当たり前ではない。なぜなら、あの時道路に飛び出した事で私は車に轢かれた。体に受けた衝撃も痛みも覚えている。こんなリアルな体験が夢だとはとても思えない。
「ちょっと体触らせて」
「は？あ、いや、なんで、」
自分の体で生きている実感がわからないなら、側にいる青年で確認しようと。ジリジリと私が迫れば、信は顔を赤くして後ずさる。
「むやみやたらに男に触れようとするな」
肩を掴まれ後ろを振り向けば、機嫌の悪そうなもう一人の青年がいた。
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ノア - 初めまして、この作品の王騎様と夢主の絡みが好きで毎月読み返しておりました。読み手に戻られることを考えていらっしゃるとお伺いしましたが是非とも見れる形に残しては頂けないでしょうか。毎回癒されながら拝見させていただいておりました。 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: c471de6204 (このIDを非表示/違反報告)
( ´ω` )/(プロフ) - おもしろかったです。続きは見れないんですか？ (2022年7月31日 9時) (レス) id: 16f8a40083 (このIDを非表示/違反報告)
i05x09(プロフ) - 突然すみません。とても面白くて読み進めていたのですが、続きはもう読めないのでしょうか…？ (2022年7月30日 19時) (レス) id: a85be77842 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - 凌さん» 160�兪宛紊塙佑┐討�話し書いています。ですが、読者様のお好きな設定で読んでいただければ。コメントありがとうございます。 (2020年7月4日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 主人公の身長はどのくらいですか？ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年4月28日 0時
