57 JKside ページ8
.
「で、そいつの素性は調べたのか？」
「あ、いえ…」
「あ？調べもしないで報告だけってな……俺を舐めてんのか？」
「先生を舐める訳ないじゃないですか！同じ舐めるなら俺はテヒョンさん一択です！」
俺の発言に、ユンギ先生の表情が明らかに変わった。
どう言う風になんて、説明するのも恐ろしい。
この際俺の舐めるの使い方が間違っているのは、先生にスルーしてもらって。
眉間に皺を寄せた先生がドンッ、と組んでいた長い足をテーブルに乗せた。その音に俺もジミンさんもビクッと体が跳ね上がる。
「ジョングク…」
「はいっ！！」
「テヒョンの様子は？」
「Aさんの服を抱きしめながら泣き疲れて寝ていました…。泣き腫らした目元が痛々しくて、」
「でも、ジョングク君自分の私物とAさんの服取り替えようとしてたよね？こっそり寝顔も写真に撮ってて、保護しとかないとって、」
「ちょジミンさん！！何バラしてるんですか！？」
慌てる俺に、ジミンさんは悪びれた様子もない。
俺にだけ先生の怒りの矛先を向けるパターンだ。
正座されられた痺れる足に、崩そうものならこの部屋からは生きて帰れないだろう。
冗談ではなく、先生の怒りはマックスに近い。
テヒョンさんがどこの男とも知らない奴に泣かされ。
テヒョンさんが慕ってるAさんまで詰られた。
冷静でいられますか？って話だ。
いや、俺達以上にテヒョンさんを溺愛している先生なら。
「テヒョンの話では、Aと関わりのある男なんだろ？」
「元彼らしいですけど…。そうだよね、ジョングク君？」
ジミンさんの問いかけに俺は頷く。
別に…Aさんが過去に誰と付き合っていても俺には関係ない。
俺はテヒョンさんが傷つけられたから、腹が立ってるだけで。
「揃いも揃って同じ女に惹かれるとか…。どんな男なのかはこれから俺が調べてやる」
「先生がですか…？」
「お前らじゃ役に立たねぇだろ」
そんなはっきり言わなくても。
俺やジミンさんだってそれなりに頑張ってはいるのに…。
「先生、そのくれぐれも穏便にお願いします。テヒョンさんが悲しむようなことだけは、」
「………相手次第だろ」
その間が怖い。
絶対何か企んでる。
明日早起きして、テヒョンさんに会いに行こう。
ついでに…Aさんにも会いに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1489人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：bluemoon
| 作成日時：2021年3月7日 13時
