私の彼氏はヒモなんで。2【TH】 (ページ43)

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JK彼氏Ver ページ43

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不意打ちのキスだった。
もちろん俺からしたいと思って、近づけた唇。

『ジョングク君、洗い物手伝ってくれる？』

「それなのにAさんは何も言ってくれなくて…」

『ジョングク君？』

俺の顔を覗き込むAさん。
俺の視線はAさんの柔らかな唇に注がれる。

「っ…！」

『どうかしたの？』

「あの、俺とのキスどうでしたか…？」

『どうって…』

好きか、嫌いか。
気持ちよかったか、気持ちよくないか。

Aさんの口からはっきりと聞きたい。

返事をくれないままAさんがキッチンへと歩いて行こうとする。咄嗟に腕を掴んで引き止めた。引き止めたまではよかったのに、バランスを崩したAさんが俺の方へと傾いてくれるから、慌てて体を抱きしめた。

「いっ…」

『大丈夫！？今すぐ退くから、』

「…このままでいい」

『でも…』

Aさんの肩から滑り落ちてきた髪が俺の頬を撫でる。
至近距離で見つめ合い、そっと唇にキスをした。

『ん…っ』

「俺とのキス…どうですか？」

聞いても、やっぱり感想は教えてくれない。
なんでもないような素振りで、大人の余裕があって

それに比べて俺は全く余裕がない。

唇を割って舌を差し入れ、歯列をなぞっては逃げようとするAさんの舌を追いかけ絡め、喉奥まで攻め立てる。部屋に聞こえるリップ音。背中に腕を回して、隙間なく体を密着させた。

『ま、って…、』

「はあ…っ…Aさん…？」

『こんなキスされたら…クセになるから…』

「え…つまり…それって…」

クセになるぐらい気持ちいいってこと？
俺とのキスは好きってこと？

どうしてくれるの、と顔を赤くして俺を睨みつけるAさんに、どうもこうもない。

「俺が責任持ちますから」

だから、もう一度キスを。
クセになるほどのキスをしたい。