【SVT】for you。2 (ページ7)

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誘われるままに。　DK ページ7

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「ヌナ…お願いがあるんですけど…」

『お断りします』

「僕まだ何も言ってませんよね！？なんで僕のお願いごとわかるんですか？」

『さっきの恋人特集でしてたこと、私としたいって言うんでしょう？』

完全にバレてる。
むしろバレていなかったのかと、僕を見る冷たいヌナの視線。

恋人同士で、一つのチョコを口で溶かし合う行為。
メディアを通してそんな過激な特集を観せる番組が悪い。

試したくなる僕は、もっと悪い男だ。

『普通に食べればいいじゃない？なんでわざわざ口で溶かし合おうとするの？』

「ごもっともですけど……スキンシップ的なものだと。好きな恋人同士触れ合いたいと思うじゃないですか？」

『ソクミン、私は普通でいいって言ったよね？』

言いました、言いましたとも。
だから僕は素直に従って、ヌナから貰ったチョコを食べている。

美味しいはずの手作りチョコ。
もっと甘い展開になりたかった。

「え、ヌナ…、なんで僕の隣に座るんですか！？」

『彼氏の隣に座るのいけない？』

「いけなくは…、」

僕の座っているソファーの隣に腰掛けたヌナは、僕の手にしたヌナの手作りチョコを一粒摘み、口の中へと入れた。

「ヌナ…？」

食べたのかと思えば、ヌナは自分の舌に乗せたチョコを僕に見せてくる。
赤い舌に乗せられたチョコは魅力的で、誘われるように僕はヌナの唇にキスをした。

「ヌナの舌に乗ってるチョコも食べたいです…」

『食べたいの？』

なんて、ヌナは意地悪な質問をしてくる。
僕の侵入を拒むように固く閉じられた唇。

キスだけで、容易くは絡ませてくれない。

いつもこうだ。
僕を一度カラかってから、ヌナは好きなように僕を翻弄する。

でも、そんな大人なAヌナが好き。
いいようにされたいって、僕の体が望んでる。

『ソクミン、私に見えるように舌を出して』

言われたようにヌナに舌を見せれば、僕の頬を両手で包んだ綺麗なヌナの顔が近づいてくる。目を閉じてしまうのはもったいないのに、酔いしれてしまうほどに熱く甘いヌナの舌。

絡んで、溶けて。

互いの口内を行ったり来たりしていたチョコは、温度ですでに無くなっていた。
それでも蕩けるようなキスと、重なった唇は離れなかった。