試してみる? 2 ページ24
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あの日を境に、ウォヌヒョンのヌナへの積極的なアプローチが始まった。ヌナの仕事終わりの待ち伏せに、ヌナの好きな物のリサーチ。普段大人しいヒョンの行動に、俺もメンバーも驚いていた。
「ヌナ、今日の夜空いてますか?」
『特に予定はないけど…もしかしてデートのお誘いとか?』
「そう思ってくれていいです」
今日こそはウォヌヒョンより先にヌナに声をかける!そう意気込んでいたのに…また先を越された。二人の仲良さげな姿に遅れをとっているのは間違いなく俺で。せっかくヌナの好きなタイプを聞いて、それに合った自分になろうと努力してみても。
「ヒョンより先に進めない…」
『何が進めないの?』
「へ?え、ヌナ!?」
俺の顔を覗き込んでいるヌナの近さに、後ろへとよろけそうになった俺の手を咄嗟にヌナが掴んだ。けど体重差がある俺を支えるのはヌナには無理で、結局二人して後ろに倒れ込んで。
「痛ってぇ…。あ、ヌナ大丈夫ですか!?」
『平気。ミンギュ君こそ大丈夫?』
「俺、体は丈夫ですから」
と言うか、この体勢が色々と問題。
床じゃなくてソファーの上に倒れたまではよかった。
それに、いつの間にか楽屋には俺とヌナの二人きり
「あれ…ウォヌヒョンは?」
『個別の撮影があるってさっき出て行ったよ。ミンギュ君もその場にいたのに話聞いてなかったの?』
「聞いてはいたんですけど…」
ヒョンがヌナを誘っていて…。
ヌナがヒョンにどう返事したのか、それからの記憶がない。
記憶がないほどにショックだったんだろうか?
ヌナはウォヌヒョンを選んだりするんだろうか?
『ミンギュ君元気ない?』
「そう見えます?」
『元気なら俺もありますって前に言ってたの誰だっけ?退屈させませんとも言ってたよね?』
「それは…それよりヌナそろそろ、」
倒れ込んでままのヌナは無防備にも俺に体を預けてきて、ピタリと重なった体に柔らかい感触。髪から香る甘い匂いに気持ちが昂る。けど、ヌナの背に手を回すこともできない俺は、天井を見つめたままで他事に意識を向けようと必死。
『ミンギュ君…いい体してるね…』
「ヌナ…俺のことカラかってます?それとも試してます?」
『どうかなぁ…ミンギュ君はどう思う?』
「俺は…ヌナになら試されたい」
俺かウォヌヒョンか
抱かれたいと聞かれたヌナの答えを
今ここで聞かせて欲しい。
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作者名:bluemoon | 作成日時:2021年1月31日 21時