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Just do it。3 ページ22

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「ヌナ、さっき僕達が披露した曲覚えていますか?悩むなら行動してみろって、意味も含まれているんです。この先の事を考えるのは不安もあるかもしれません。でも、僕はヌナにもっと大きな場所で羽ばたいて欲しい。掴んだチャンスを逃して欲しくない」

『ドギョム君…』


気持ちとは裏腹な言葉が口から吐き出されていく。


行って欲しくない、僕の側にいてくださいと心は叫んでるのに、さっきまでヌナを困らせる言葉を探していた自分とは思えない態度で。


平気なフリして嘘を吐いて
自分の手で大好きなヌナを突き離す。


「だから僕は…っ…、」

『ドギョム君ありがとう…。いつも私の事優しいって言ってくれるけど、本当に優しいのはドギョム君の方だよ。誰かに後押しして欲しくて…ドギョム君の優しさに甘えた』


堪えていた涙が頬を流れ落ちた。


泣き崩れてしまいそうな気持ちに気づかないフリして、ヌナへの恋心もここで終わりにしないといけない。ヌナの旅立ちを笑って送れるように、僕の想いはここに置いていく。


『本当は…離れたくないんだドギョム君と』

「ヌナ…?」

『ちゃんと気持ち整理していかなきゃいけないね…』


頬を流れ落ちる涙をヌナの指先が拭ってくれた。
気づけば立ち上がろうとするヌナの手を掴んで抱きしめていた。


「ヌナ…僕のこと好きなんですか?」

『それは…』

「誤魔化すのは無しで。恋愛対象として僕のこと好きか嫌いかで答えてください」

『……好きだよ』

「じゃあ……僕とキスしたいか、したくないか…答えてください」

『……キスしたい』


ほんと、男なんて現金なもんで


離れたくないって泣いてたくせに、抱きしめたら他の欲求が芽生えて、気持ちが止まらない。好きだと言われたら、唇を体を重ねたくなる。


「ヌナ、僕の膝の上に乗ってくれますか?」

『こんなに座るスペースあるのに?』

「いつでも僕の膝の上はヌナ専用だって、慣れて欲しいから。それに……好きなヌナの顔を間近に見ながら、ヌナにキスがしたい」


間接キスで狼狽えていた自分が、おかしく思える。


悩むなら行動してみろ。
それは、ヌナに言った言葉だけじゃなく自分自身にも言えること。


踏み出せば、きっと新しいことが待っている。

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設定タグ:SEVENTEEN , セブチ , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:bluemoon | 作成日時:2021年1月31日 21時

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