【SVT】for you。2 (ページ3)

今日:8 hit、昨日:22 hit、合計:92,841 hit

俺の隣はお前だけ。　HOSHI ページ3

.

「え！？ちょっとコレ見ろよ！！」

『バレンタインチョコ？よかったね、スニョン』

気のない返事を返すのは、幼なじみのA。
俺の一大事に、俺が昔から想いを寄せてるAは全く関心がない。

もっと、俺に興味持てよ！
俺はお前の大切な幼なじみだろうが。

可愛いラッピングが施されたチョコは、俺の家のポストに入れてあった。

差出人不明。
ハートの小さなメモ用紙には、ずっと好きでしたの丸文字。

「俺の返事欲しくないのかな…？」

『どうだろう…。気持ちだけ伝えたかったってことも、あるんじゃない？』

「そうかもしれないけど。やっぱ返事は欲しくないか？」

『私に聞かないでよ…私があげた訳じゃないんだから…』

面倒臭そうな表情で、Aは俺を見た。

あげた訳じゃ…ないか。

「お前知ってる？俺、最近カッコいいって後輩から人気あるの」

『ジフン君は先輩に人気あるけどね』

「なんでジフンの話が出てくんだよ！俺の話だろう？」

『ノリ的な？』

「そんな悠長なこと言ってていいのか？俺に彼女ができたら、俺の隣のポジション取られるんだぞ？一緒に帰ってやれないし、休日の誘いも彼女中心になる。それでもAはいいのかよ？」

いいよ、なんて言うなよ。
そこはノリじゃなくて否定しろよ。

俯いたAに、なんて心配はいらないか。

「チョコの相手…お前なんだろう？」

『スニョン何言ってんの？』

「この特長ある丸文字。お前だってわかるっての。俺の家を知ってる奴も限定されるし、何よりお前が俺に惚れてるって、俺わかってるから」

『冗談やめてよ。なんで私がスニョンを好きだって、』

否定ばっか口にするAの口を、俺は片手で塞いだ。
カッコよくキスで塞ぐ行為は、恥ずかしくて俺にはまだできない。

「俺がカッコよくなったって噂聞いて、焦ったのかなって思っただけ。俺だって…お前のことが好きだって他の奴が言ってたら、取られたくないって告白すると思う。Aとは付き合い長いから」

いい加減認めろよなんて迫ったら、Aは顔を赤くして頷いた。

初めから俺の隣はお前だけのもの。
だからAの隣も、俺だけのものにして欲しい。